投資で資金を増やす鍵は複利の活用
今回は資産運用の成功に欠かせない、複利効果について紹介しようと思います。
実は資産運用の世界でよく使われる「複利効果」というのは、使い方さえわかれば誰でも使うことができます。
逆に資産運用で複利を上手く活用できない場合、何年資産運用に取り組んでも資産が全く増えないリスクもあります。
まさに複利の使い方が、資産運用の結果を決めるのです。
そこでこのコンテンツでは、
この記事で学べること
・複利の特徴と資産運用で複利を利用するメリット
・効果的に資産運用で複利を使うコツ
についてまとめてみました。
複利効果の計算方法や複利を利用できる投資商品についても触れているので、複利に興味があるあなたにぴったりな内容です。
複利の特徴と計算方法の紹介
実は資産運用の世界でよく耳にする複利というのは、金利(利息)の計算方法の1つになります。
どんな計算方法かというと一定期間ごとに発生する金利を元本に組み込むことで元本をどんどん増やしていく計算式になります。
例えば年間で5%の金利が発生する場合、発生した5%の金利を現金化せずに元本に付け加えます。
すると翌年度の元本は5%増えるので、資産は(前年度の元本)×1.05に増えますよね。
その結果、翌年発生する金利はこの増えた元本の5%になり、(1.05)×(前年度の元本)×1.05となります。
毎年元本の金額が増えるので、複利効果を活用すると資産運用が長期化すればするほど資産の総額が雪だるま式に増えていくのです。
増えた利息を別に除いて、毎年同じ額の元本で投資を続ける単利投資よりずっと効率的に資産運用できますね。
複利の計算方法
先述したとおり、複利投資では一定期間ごとに支払われる利息を元本に足し利息が計算されることになります。
利息の発生時期に応じて計算方法が変わるので、複利を利用した資産運用の計算式を利息ごとにまとめてみました。
利息の発生期間 | 利息の計算方法 |
---|---|
1年複利 | 元本×(1+利率/100) ×預入期間 |
半年複利 | 元本×{1+(利率÷2)/100)} ×預入期間×2 |
1ヶ月複利 | 元本×{1+(利率÷12)/100} ×預入期間×12 |
この計算方法を利用すると、どのような結果になるのかについてこちらのケースで考えてみます。
一例
- 額面:100万円
- 利率:年間で3%
- 期間:5年間
この条件の金融商品を満期まで保有した場合、元本の100万円がどのように変わるのかまとめてみました。
複利期間別 | 満期時の元利合計額 |
---|---|
1年複利で資産運用 | 1,159,274円 |
半年複利で資産運用 | 1,160,540円 |
1ヶ月複利で資産運用 | 1,161,616円 |
ここで一覧にしたように元本の合計金額は、1年複利>半年複利>1ヶ月複利になります。
具体的な理由は割愛しますが複利を使った資産運用の場合、利率が同じなら満期までの期間が長い方が効率の良い運用になります。
単利との比較でわかる利用のメリット・デメリット
ここまでの内容で複利の特徴と複利の計算方法が分かったと思います。
ここでは、複利投資を単利投資と比較し、資産運用で複利投資を選ぶメリット・デメリットについてまとめていきます。
おさらい
・複利:「元本+利息」に対し利息がついていく仕組み
メリット1:効率的に資産を増やせる
単利投資に比べ、複利投資の場合は利息が元本に組み入れるため、運用資産そのものが増え続け投資効率が上がり、効率的に資産を増やしていくことが出来ます。
ここで、単利と複利でどのように資産運用が変わるのかを考えるために、先ほど紹介したこちらのケースを考えてみます。
一例
- 額面:100万円
- 利率:年間で3%
- 期間:5年間
この計算式をそれぞれ利用すると複利運用のケースでは、元本の100万円は5年後の時点で1,159,274円になります。
逆に単利を利用した資産運用の場合、1年ごとに3万円の利益が発生するので5年後の時点での元本は115万円になります。
1,159,274円と115万円を比較すると、両者の間には1万円ほどの差がありますよね。
今回は元本の金額が100万円だったので1万円でしたが、元本が1,000万円なら10万円、元本が1億円なら100万円の差になります。
それに今回は資産運用の運用期間が5年でしたが、この期間が10年、15年と伸びればさらに大きな差が付きます。
運用資金と運用期間次第では複利を使うか単利を使うかで、資産運用の結果が大きく変わります。
複利投資での運用でどれだけの資産を築けるかは、金融機関各社が提供しているシュミレーションツールを使うと簡単に計算できおすすめですよ。
シュミレーションツール一例
メリット2:手間がかからない
投資テクニックや技と呼ばれるようなものは多く存在しますが、多くの物はある程度の投資経験や知識を必要とするもの。
そんななか、複利投資は「投資で出た利益を再度投資するだけ」と簡単に取り組める上に、先述したとおり大きな投資効果を得られる点で投資初心者の方には取り組むメリットは大きいと言えるでしょう。
また、投資信託やヘッジファンドなど投資のプロに運用を代行できる運用商品を利用すれば、自然と複利投資を行なうことができ、投資の手間を最大限省き投資効率を最大化することができます。
続けて、合わせて資産運用で複利投資を選択するデメリットも見ていきますよ。
デメリット1:元本保証がない
複利投資が出来る運用方法に関しては、基本的には元本保証のものは存在しません。
元本保証の運用方法で運用したいという方は、自然と単利運用の投資商品を選択することになるでしょう。
運用方法 | 一例 |
---|---|
複利運用 |
・株式投資 ・投資信託 ・ヘッジファンド ・FX | 単利運用 |
・銀行預金 ・個人向け国債 |
複利運用の投資方法には元本の損失リスクが伴うということで、投資初心者の方には投資のハードルが高いのは否めません。
投資信託やヘッジファンドなど、投資のプロに複利運用を含めた運用を丸々お任せできる金融商品を利用するなどの工夫が出来ると良いですね。
効果的に資産運用で複利を使うコツ
ここまでの内容で、資産運用で複利を利用するメリット・デメリットについては理解できたと思います。
そこでここからは、資産運用で複利を効果的に利用する方法について見ていこうと思います。
実は、資産運用で複利を効果的に使うのは簡単です。これから紹介するポイントを意識すれば、自ずと資産運用で複利効果を効果的に利用することができます。
1.数年~数十年かけて長期投資を行う
複利型の資産運用は長期運用をすればするほどその効果が増す為、数か月~数年という短期スパンではなく、10年~30年といった長期の運用が前提に投資計画を立てることが成功のポイント。
長期に渡り無理なく投資が続けられる、投資額や投資方法を吟味しのんびり気長に投資を続けられると良いですね。
2.分配金、利息、配当金は再投資する
投資初心者の中でも人気の高い金融商品が、「毎月配当型投資信託」。運用成績に関わらず毎月決まった配当がお小遣いのように得られるということで、特に退職金の運用先などとしても人気を集めます。
しかし、ここまでの記事の内容を理解した方であれば何もお得な金融商品でないことはおわかりですね。
目先の利益に目をくらませ、長期的に運用すれば得られるまとまった利益を逃さぬよう合理的な投資判断を下したいですね。
余談ですが、毎月配当型投資信託の場合は運用成績がマイナスになった場合は投資元本から配当金が支払われます。
ボーナスが貰えているように見え、実は預けたお金が手数料が引かれながらも、ただ少しづつ返還されているだけということもありますのでご注意を。
おすすめの投資商品の紹介
ここまでの説明で複利投資を行ってみたいとお考えの方に、複利が使いやすい投資商品について見ていこうと思います。
そこでまずは、複利を使った資産運用にぴったりな5つの投資商品とその特徴を一覧にしてみました。
投資商品 | 各運用手法の特徴 |
---|---|
投資信託 | ・資産を雪だるま式に増やせる ・手数料が安くなる ・満期まで現金化できない |
ヘッジファンド | ・堅実に資産運用ができる ・プロにおまかせで高利回りが狙える ・最低投資額が高額 |
株式投資 | ・手数料と税金を減らせる ・5%以上の複利を利用できる ・値下がりのリスクがある |
FX | ・金利だけで稼げる ・レバレッジで大きく稼げる ・頻繁に売買しなくてよい |
それぞれの詳細について、これから見ていこうと思います。
投資信託
投資信託によっては、分配金の受け取り方法を「受け取り」と再投資の2つから選べることがあります。
そこで再投資を選ぶことで、元本に配当金を組み入れ運用資金を増やすことで「複利効果」のうま味を享受することが出来るでしょう。
また、配当金を一度受け取り、再度投資信託を購入するより、再投資の場合は購入手数料が別途からないので同じ金額で資産運用に取り組んだとしてもコストが安く済みますね。
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ヘッジファンド
投資のプロに複利投資を含めまとまった資産の運用を丸々お任せできる、ヘッジファンド投資。
最低投資額は1000万円程からと高額ですが、少数の顧客相手に高度な運用や顧客サービスを提供して貰え、年利10%以上という個人では中々実現できない高利回りの実現に期待できます。
手数料はかかりますが、基本は成功報酬で出た利益に対し報酬が発生。外部に広告も出さないため広告費などもかからず、投資コストを抑え利益重視の本格運用が可能となっています。
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株式投資
株式投資と聞くと難しいイメージを持たれる方も多いですが、企業が業績の一部を投資者に還元する配当金狙いの株式投資であれば、銘柄を購入し後は保有するだけ。
高配当な銘柄だと、年間5%以上の複利運用を狙うことも十分に可能となっています。
また安定的な銘柄(インフラ関連)を選択すると、価格変動のリスクを減らすことができます。利益を確定しないので、税金や手数料などのコスト削減にもつながります。
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FX
こちらは、FXのスワップポイントを使った複利での資産運用になります。
FX取引で高金利通貨と呼ばれる「南アフリカランド」や「トルコリラ」などと円の様な低金利通貨で取引を行うと、毎年6%~8%ほどの複利運用が可能です。
更にレバレッジ効果と合わせると、自己資金が少なくても非常に効率よく資産運用を行うことが可能です。スワップポイントでは、レバレッジを2倍~3倍くらいの低レバレッジで資産運用に取り組むのが良いでしょう。
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単利を使わない資産運用の総括
このコンテンツでは、資産運用で複利を利用するメリットと複利を利用しやすい投資商品についてまとめてきました。
ここまでのおさらいになりますが、資産運用の成功には複利効果の活用は欠かせません。それに資産運用の世界では複利運用に向けている投資商品と向いていない投資商品があります。
複利を効果的に使うためにも、予算に合う投資商品の中で複利が使いやすい投資商品を見つけられると良いですね。
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