あなたの貯金額とリスク許容度から判断!資産運用における最適な投資割合とは?
「どれくらいを貯金し、どのくらいを投資すべきかわからない。」
こんな、お悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
貯金と投資の割合を考えるには、まず貯蓄と投資の違いを正しく理解する必要があります。
貯蓄と投資の違いを正しく理解した上で適切な割合の資産を投資に回せれば、無理なく資産運用を続けていくことが出来ますよ。
このコンテンツでは、
この記事で学べること
・資産運用の目標タイプ別におすすめの貯金と投資の割合
・貯金額別!資産運用戦略
までを、まとめて紹介しています。
貯金と投資の割合でお悩みの方に、大変おすすめのコンテンツです。早速まず、初めに投資と貯蓄の違いを見ていきましょう。
割合を考える前に投資と貯蓄の違いを押さえる
誰しも資産運用に関しては、どれくらいを貯金してどのくらいを投資すればいいか迷うところです。
年齢や貯金の額によって変わりうるとは思いますが、割合はこれだというような黄金比率のようなものがあるわけでもないので迷いどころです。
そこで、資産運用の割合についてつまり「貯蓄する分」と「投資すべき分」の割合を考える時に基礎となる貯蓄と投資の違いについてまとめてみました。
貯蓄と投資は、以下の3点で大きな違いがあります。
1.投資と貯蓄では危険性が違う
貯蓄と投資の割合を考える前に、両者の違いについて理解する必要があります。資産運用における貯蓄の役割は、お金を守ることです。
元金がほとんど増えることがない代わりに、損失リスクが基本的にないことが特徴です。資産運用における投資は、お金を大きく増やすことができる反面元本が減るリスクもあります。
例を挙げるのであれば、金融のプロに運用をお任せできることから投資初心者向けと言われている「投資信託」。
いくら投資信託が投資初心者向けだと言っても、場合によっては元本全額を失うこともあります。ポートフォリオ戦略などでリスクヘッジができますが、投資からリスクをなくすことはできないということです。
投信で損失、個人の半数 金融庁調査
投資信託を保有する個人投資家の半数近くが損失を抱えている――。金融庁が投信を販売する銀行に実施した調査で、こんな実態が明らかになった。
引用:日本経済新聞 投信で損失、個人の半数 金融庁調査
2.貯蓄と投資では流動性が異なる
また、貯蓄と投資の違いを考える際に大切なのは、流動性です。
この流動性を簡単に説明すると、現金化するときのスピードです。銀行にお金を預けることに代表される貯蓄は、キャッシュカードを利用すればすぐに現金化できます。
他方で金融商品に投資したお金を現金に戻すには、一定の時間が必要になります。
国債や一部の株式の場合は途中で解約すると資産価値が落ちますし、一定期間途中解約ができない金融商品もあります。事故や病気や生活費の工面などで、ある程度現金を手元におくことは大切。
手元に現金がないがゆえに、銀行からキャッシングを利用して利息を払うなんてもったいないですよね。
日々の生活の中で必要なお金を工面するためにも、一定の現金を手元におきたいところです。
3.投資と貯蓄では目的が異なる
投資と貯蓄では時間軸が大きく異なります。投資というのは数年~10年程度先のためにするものであり、貯蓄というのは今の不安を消すために行なうことです。
将来のリスクを避けるために、今が疎かになってしまうともったいないですよね。
資産運用における投資と貯蓄の割合を考える前に、投資と貯蓄の違いをきちんと理解する必要があります。簡単に、今回紹介した投資と貯蓄の違いをまとめてみました。
投資 | 貯蓄 |
---|---|
・資産を増やすことが目的 ・現金化に時間が掛かる ・損失リスクがある ・将来のリスク対策 |
・資産を守ることが目的 ・瞬時に現金化できる ・損失リスクが原則ない ・今のリスク対策 |
投資と貯蓄、両者の違いをしっかり把握して取り組みましょう。
資産運用の割合を考える際の3つの視点
投資と貯蓄の違いを理解していても、どういった割合で配分するかは迷いどころ。
実のところ、最適な投資と貯蓄の割合は人によってバラバラなので一概にこれがよいですといえるものではありません。
そこで今回は、資産運用における投資と貯蓄の割合を考える時に参考になる3つの視点をまとめてみました。最適な割合を考える際に参考にして頂けますと幸いです。
1.目標金額から逆算する
自分の貯金金額とゴールの関連性から、投資と貯蓄の割合を考えます。
例えば、1000万円の手持ち金を3000万円に増やすことをゴールとします。期限期間を何年にするのかによって、1000万円のうちいくらを投資にあてるべきかが変わります。
このゴール金額とのギャップを利用して資産運用の配分を考えるには、毎年の期待利回り・ゴール金額・達成期限の3つを明らかにします。
この3つが明らかになれば、元手の何%をリスクマネーに当てればよいかがわかります。
2.年齢で考えてみる
年齢という切り口で、資産運用における投資と貯蓄の割合を考えるのが有効です。
年齢ベースで投資と貯蓄の割合を考える際に、「100-自分の年齢」%の割合を投資にあてるというのが1つの目安になります。
30歳なら資産運用の70%を投資にあて、70歳なら資産運用の30%を投資にあてる。
年齢に応じて手持ち金額の大切さが変わるので若いうちに投資にあてる比率を大きくして、年齢が上がれば比率を下げるというのが一般的です。
資産運用とは少しずれますが、とりわけ若いうちはこの投資の中に自己投資も入れることをおすすめします。
3.人気の投資割合から考える
年齢や貯蓄金額とは関係なく、多くの人が利用している投資割合をそのまま取り入れるのも有効です。
ここでは、資産運用における3種類の代表的な貯蓄と投資の配分比率を紹介していきます。
性質 | 割合 |
---|---|
資産運用で大きくお金を稼ぎたい人 | 投資7/貯金3 |
リスクヘッジをしながら高い投資収益を上げたい人 | 投資1/貯金1 |
貯金額に関わらずおすすめ | 投資3/貯金7 |
資産の7割を貯金に回しているので、仮に投資で大きく損失を出しても資産自体の総額が大きく減ることはほとんどありません。
貯金額に関わらず、全般的におすすめの投資と貯蓄の割合といえます。
ご自身がどの割合で投資を行えば良いかわからないという方は、投資3:貯金7という割合が損失リスクの面でも稼ぐチャンスの面でもバランスがよいのでおすすめします。
初めから3割という比較的高い割合を投資に当てるのが怖い人は、慣れるまでは投資の割合を1割程度に留めることも有効です。
資産運用における貯蓄と投資の割合には、正解がありません。適切な割合を考えるためにも、今回紹介した3つのポイントを意識してみることをおすすめします。
貯蓄額から見る適切な資産運用戦略
続いては、貯金額100万円以下、1000万円以下、1000万円以上とそれぞれの貯金額からそれぞれの金額の適切な資産運用戦略を見ていきます。
まずご自身の貯金額が現在どれくらいなのか把握されてから、読み進められることをおすすめします。
100万円以下の貯金
現在の貯金金額が100万円以下の方は、毎月の収支を一度確認することをおすすめします。
投資には、損失リスクがあるのであくまで余剰資金で行なうのが一般的ですし、当座の生活費を削って取り組むのはおすすめできません。
もし、毎月の生活費を確認してみて貯金金額が生活費の半年分を切っていた場合は、投資に手を出さないことをおすすめします。
最低でも半年の生活費がないと、突然のリストラなどに直面した際に身動きがとれません。
余剰資金があることを確認した上で投資を行う場合は、初期投資が低い金融商品で資産運用を行なうことをおすすめします。
具体的には、月々数千円から初められる投資信託や、1万円程度で預け入れが行える国債やロボアドバイザーなどで運用を行なうことを考えても良いでしょう。
どんな運用法で運用するにしても、十分な生活費を除き投資資金として10万円程を捻出できる余裕が出来てから資産運用をスタートさせることを考えるべきです。
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1000万円以下の貯金
数百万円単位の貯金があれば、資産運用における選択の幅がかなり広がります。
投資と貯蓄の割合は個々人の投資スタンスによりますが、筆者のおすすめの投資方法を3種類のリスク別にまとめてみました。
高リスク:株式投資・FX
元手がそこまで多くないので資産運用でお金を効率的に増やすには、総資産の中の高い割合を投資に当てる必要があります。
半年分の生活費を貯蓄に回して、その他の金額を投資に回します。
元本が多いとはいえないので、初期投資が少なくてリターンが大きな金融商品を利用することをおすすめします。
具体的な金融商品としては、株式投資・FXなどが挙げられますね。
どちらの商品も比較的利回りが高く、少ない元手でもまとまったリターンに期待することが出来ますよ。
中リスク:株式投資・FX
貯蓄と投資の割合を7:3程度にして、3をリスクが高い金融商品に分散投資をします。
株式投資やFXなどを利用して、3割のリスクマネーで資産を増やすようにします。
7割を守りの資産として現金で保有しているので、投資に失敗しても資産を大きく減らしませんし同時に大きなリターンも期待できます。
低リスク―積立型の投資信託や貯蓄型保険
300万円の貯金をそのままにして、毎月の収入の中からコツコツと投資をするようにします。
貯蓄と投資の割合自体は10対0ですが、毎月の収入の残りを使って積立型の投資信託や貯蓄型保険による資産運用に着手します。
ここで紹介したように300万円ほどの貯金があれば、色々な種類の資産運用に手を出せますが決して十分な貯金があるわけではありません。
大きく資産を増やすのならば、総資産における高い割合を投資に当てる必要があります。
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1000万円クラスの貯金
1000万円クラスの貯金金額があれば、貯蓄と投資の割合以外にも資産運用を自分でやるかプロに任せるかという選択肢が出てきます。
以下、リスク別に1000万円クラスの資産運用方法を紹介します。
高リスク:ヘッジファンド
損失リスクを許容するのならば、ヘッジファンドの最低1口金額を利用してみることをおすすめします。
ヘッジファンドは、投資家からお金を預かったお金を増やしてくれる資産運用のプロです。
優秀なヘッジファンドを利用すれば利回り20%程度程が期待でき、4年弱で資産が倍に増やせる可能性があります。
ファンドに任せる以上損失リスクもありますが、資産運用でお金を大きく増やしたい人には自信を持って勧められます。
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中リスク:株式投資や日本国債x新興国の株式
総資産を、1:1の割合で投資と貯蓄に分けます。
その上で投資にあてた金額を、さらに9:1の割合で安全性の高い金融商品と安全性の低い金融商品に分けたポートフォリオ戦略を立てます。
1割の危険銘柄で大幅な利益を出し、9割の安定銘柄の利益で1割の損失を補填できる投資戦略を実行します。
元手金額もそれなりにあるので、リスクを抑えながらある程度のリターンが見込めます。
リスクが低い金融商品としては、有名企業の株式や日本国債などです。他方で高いリスクを誇る金融商品としては、新興国の株式などがあります。
低リスク:日本国債や貯蓄型保険
投資と貯蓄の比率を3:7にして、比較的安全な種類の金融商品でお金を運用します。
具体的には、日本国債や貯蓄型保険のような安全性の高い商品です。とりわけ毎月一定の保険料を支払えば、将来のリスクヘッジになる貯蓄型保険も選択肢に入ってきます。
日本国債や貯蓄型保険安全性が高い反面、大きなリターンには望めないのが事実。
投資の効率性を望むなら、高・中リスクな金融商品と組み合わせてリターンの増大を望むのも一案です。
本文のまとめ
今回のコンテンツでは、資産運用における貯蓄と投資の割合に関してまとめました。いかがでしたでしょうか?
貯蓄と投資の最適な割合は、個々人の目標金額や許容リスクに応じて大きく異なります。
その上での話ですが、先述した通り「100-自分の年齢」%の金額を投資にあてる資産運用戦略をおすすめします。
例えば、25歳の場合は75%を投資に充てます。
この投資は、資産運用だけではなく、資格勉強をはじめとした自己投資も含めてです。
年齢が上がるに連れて貯金金額は増えますが、投資に失敗した時のダメージが大きくなります。
無理のない範囲で「100-自分の年齢」%の資産を投資にあてることができれば、将来の大きなリスクヘッジになるはずです。
将来のリスクヘッジになる資産運用は、基本的に長期戦となります。ご自身のペースで、将来の幸せのために継続的な投資を行なうことをおすすめします。
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