賃貸併用住宅

皆さんは、「賃貸併用住宅」という住居について、聞いたことがありますか?自宅と賃貸物件を兼ねた住まいで、なんと住宅ローンの返済負担を賃貸物件の収入で軽減させることができるもの。生活の中でも大きな金額を占める居住費を抑えられるため、最近大きな注目を集めているのです。

 

今回は、賃貸併用住宅の仕組みと、メリット・デメリットを紹介します。賃貸併用住宅を購入するとどのような生活を送ることができるのか、この記事を読めばわかっていただけると思います。

 

お金を稼ぐマイホームってなに?

「子供も大きくなってきたし、そろそろマイホームが欲しい」
「今は賃貸に住んでいるけど、いつまでも家賃を払い続ける生活をするのは嫌だな…」

 

人生のどこかのタイミングで、1度はマイホームの購入を考える方が多いはず。しかし、マイホームの購入には、「住宅ローンの返済」という大きな壁があります。考えてみれば、趣味や旅行にお金を使うのを我慢して何十年も住宅ローンを返し続けるのは、なかなか苦しいですよね。そんな方に人気を集めているのが、家賃収入でローン返済の負担を軽減させることができる「賃貸併用住宅」。

 

最近、大手のハウスメーカーなどが賃貸併用住宅を取り扱っているのをよく見かけるので、名前を聞いたことがある方もいるかも知れませんね。賃貸併用住宅は、その名の通り「賃貸物件」の機能も兼ね備えた住宅のこと。もちろん、オーナーが住むスペースと賃貸スペースは明確に分かれているため、「共同生活を送る」というようなことは全くありません。イメージとしては、賃貸併用住宅の2階~3階にオーナーの自宅を造り、1階に賃貸部屋をいくつか造るような間取りです。そのため、オーナーは自宅として賃貸併用住宅に住み、なおかつ同じ住宅内に作った賃貸部屋を貸し出して家賃収入を得ることができるのです。

 

一般的な不動産投資のように自宅の他にアパートを持つ場合とは違い、賃貸併用住宅は自宅と同じ建物の中に賃貸物件を造るため、組むローンも1つで済みます。自宅のローンとアパート用のローンの2つのローンに追われることもなく、家賃収入で自宅のローンを返していくことが可能です。このように、夢のマイホームの障壁となるローン返済問題を解消してくれる「賃貸併用住宅」。一般的に、マイホームといえば戸建てかマンションかといったところですが、新たな住居の選択肢として賃貸併用住宅も注目を集めつつあるのです。

賃貸併用住宅のお得なメリット

先ほどご紹介したとおり、賃貸併用住宅は家賃収入でローン返済の負担を軽減できるという利点があります。しかし、賃貸併用住宅には、家賃収入だけではない様々なメリットがあるのです。そこで、ここからは賃貸併用住宅のメリットに注目して説明していきます。

住宅ローンが使える

賃貸併用住宅のメリットの1つは、「住宅ローンで融資を受けられる」という点です。不動産投資の経験がある方ならご存知かもしれませんが、賃貸などの収益が生まれる不動産を購入する際には、アパートローン(不動産投資用のローン)などで融資を組むのが一般的です。賃貸併用住宅も賃貸機能を備えているため、普通であれば投資用のローンが当てはまるでしょう。しかし、賃貸併用住宅はオーナー個人が居住する自宅でもあるため、「オーナーの居住スペースが建物の50%以上を占める」という条件を満たせば、住宅ローンで融資を組むことができるのです。

 

では、住宅ローンで融資を受けられると何が嬉しいのでしょうか?それは、低金利で長期間の借り入れが可能という点。現在、住宅ローンは平均0.8%ほどの金利、借入期間は最長35年の期間を設定することができます。この平均0.8%ほどの金利というのは、他のローンと比較すると驚くべき低さなのです。低金利でお金を借りられるというのは、余分に払わなければいけない利息が減ることを意味します。金利が低ければ低いほど、借り手にとって嬉しいのは当然のことですよね。また、借入期間についても、期間が長ければその分ひと月あたりに支払う金額が抑えられるので、助かる点と言えます。

 

一方、不動産投資に使われるアパートローンは、金利が安いものでも1%ほど。また、借入期間は最長35年と言われていますが、実際には25年~30年ほどの場合が多いです。そもそもアパートローンは、融資の審査自体も住宅ローンに比べると年収や年齢などの条件が厳しく、借入期間を長くしてもらうことも難しいのです。それを踏まえると、アパートローンよりも住宅ローンで融資を受けたほうがお得なのは分かっていただけるでしょう。

 

賃貸併用住宅は、収益物件でありながらお得な住宅ローンを活用できるため、不動産投資家からも密かな人気を集めています。家を建てたいという方だけでなく、投資を考えているという方も、賃貸併用住宅を検討してみてはいかがでしょうか?

ライフプランに合わせて賃貸併用住宅を活用

賃貸併用住宅の2つ目のメリットは、ライフプランに合わせて賃貸併用住宅を活用できるという点。たとえば、当初は自分と妻、子供が住むための住居として賃貸併用住宅を建て、賃貸物件は家賃収入のために貸し出したとしましょう。しかしその後、両親の介護のために同居が必要になった場合。このような時には、賃貸物件の1つに、両親を居住させることが可能です。わざわざ新しく家を建てたり、リフォームをしたりしなくても、両親と同居の形をとれるのです。

 

別のパターンとして、賃貸併用住宅のオーナーとして生活していたけれど、子供の独立などで広い自宅スペースを持て余すようになってしまった場合。このような時には、自分と妻が小さい間取りの賃貸スペースの方に移り、元の広い自宅スペースの方を賃貸に出すこともできます。ここで注意が必要なのは、居住スペースを移した場合でも、オーナーが住むスペースは賃貸併用住宅の50%以上を占めている必要がある点です。しかし、住宅ローンを返済し終わっている場合には、この条件を満たしている必要はありません。

 

そのため、ローンを返し終わってさえいれば、賃貸併用住宅の全ての部屋を賃貸に出して家賃収入を得ながら、自分たちは違うマンションを購入して住むことだって問題ないのです。この場合、賃貸併用住宅の利回りも良くなり、他の不動産に投資する資金を作ることができるかもしれません。このように、賃貸併用住宅は自分のライフプランに合わせて柔軟に活用することができます。一戸建てやマンションの購入では、引っ越しや両親との同居の際に対応が難しいこともあるでしょう。その点、賃貸併用住宅なら、住居の問題を解決できます。

ここに注意!賃貸併用住宅のデメリット

さて、ここまで賃貸併用住宅のメリットをご紹介しましたが、良い面ばかりがあるわけではありません。当然、賃貸併用住宅にはデメリットも存在します。ここからは、賃貸併用住宅の気をつけるべきデメリットをみていきましょう。

騒音・プライバシー

賃貸併用住宅は、自分の住居と賃貸スペースは明確に分かれているとはいえ、同じ建物の中で複数の世帯が生活することになります。そのため、どうしても騒音やプライバシーの確保に対する心配が出てくるでしょう。確かに、騒音・プライバシーは日々の生活の中で非常に気になる点ではありますが、これは賃貸併用住宅の間取りによってリスクをかなり減少させることが可能です。

 

たとえば騒音では、他の世帯が住む部屋と接する壁には収納スペースを作る間取りにして音を伝わりにくくしたり、壁材や床材に遮音性の高い素材を使ったりするなど、対策を取ることができます。また、プライバシーに関しては、賃貸物件とオーナーの自宅への入り口を離れた場所に設置することで対策が可能です。オーナーと入居者が顔を合わせる機会を少なくし、オーナーは自分のプライバシーを確保することができるでしょう。

賃貸併用住宅のオーナー業

2つ目のデメリットとして、賃貸併用住宅のオーナーは「賃貸物件の大家」としての役割があることが挙げられます。賃貸併用住宅の賃貸物件は、通常の賃貸物件と同様に大家さんが管理・維持・家賃回収をしていかなければいけません。そのため、賃貸物件の大家なんてやったことがない、という方にはなかなかハードルが高く聞こえるでしょう。しかし、このデメリットに関しても、そこまでの心配はありません。というのも、賃貸物件の管理や維持は、不動産管理会社に委託することが可能なのです。

 

もちろんお金はかかりますが、不動産管理会社に任せれば、入居者からのクレーム対応や入居者の募集、入居・更新の手続き、家賃回収まで全て行ってくれます。大家さんがすることと言えば、不動産会社から毎月賃貸管理の金額報告を受けたり、設備の修繕や買い直しが必要な際に費用を支払ったりするくらいです。大家になると聞くと大変なイメージが浮かびがちですが、上記のように不動産会社に委託することで、オーナーの負担はぐっと軽減されます。そのため、賃貸併用住宅のオーナー業に関するデメリットは、そこまで考えなくても良いと言えるでしょう。

賃貸併用住宅の維持費

建物や住居設備は消耗品なので、定期的に買い替えたり、修繕したりする必要があります。この修繕・買い替えにかかる維持費用は、マンションや戸建てであっても必ず発生するものです。しかし、賃貸併用住宅の場合には建物の面積が大きく、それぞれの住戸に住居設備が備え付けられているため、費用が大きくなりがちなのです。この点が、賃貸併用住宅のデメリットでしょう。

 

この修繕費・買い替え費用については、家賃収入を貯蓄してまかなう方法があります。家賃収入によって家計に余裕ができたからと言ってお金を使うのではなく、住居の維持費として将来出費があることを前提にお金を積み立てておきましょう。このような対策をとれば、高額になる傾向のある維持費も、計画的に用意することができるはずです。

極意は土地選びと返済プラン

賃貸併用住宅は様々なデメリットがあるものの、住宅ローンを軽減しながらマイホームに住むことができるため、オーナーにとっては非常に助かる住まいです。しかし、この「住宅ローンを軽減する」ためには、後々のローン返済額に対して十分な家賃収入を得られる計画を考え、賃貸物件に入居者をきちんと集めることが必須条件。

 

では、この2つの重要事項を満たすためには、どのような点に気をつけなければいけないのでしょうか?それはずばり、「土地選び」と「ローン返済プラン」の徹底。この2点について、細かく見ていきましょう。

土地選び

賃貸併用住宅において、土地選びは非常に重要です。そもそも、賃貸併用住宅は新築で建てる場合が多く、新築の場合には土地から探すことがほとんど。賃貸併用住宅は利益が出ていれば手放す理由が無いため、中古の賃貸併用住宅が市場に出回っていることは少ないです。そのため、賃貸併用住宅を購入するなら中古ではなく新築、というケースが多く見られます。

 

賃貸併用住宅を建てるには、自分が住むという視点だけでなく、賃貸経営の視点を持たなければいけません。いかに敷地面積が広く庭付きの素敵な家を建てられる土地でも、駅から遠く車がないと不便な土地では、賃貸物件としては適していないでしょう。たとえば、駅が近い、周囲に大型のショッピングモールや小中学校があるなど、生活がしやすい土地が賃貸物件を経営するのに適していると言えます。賃貸併用住宅を建てるには、自宅を建てるにはぴったりというだけの土地では賃貸経営が難航してしまう場合もあります。一方、賃貸目線だけでは、自分たち家族が自宅として住むには落ち着かないということもあるでしょう。

 

そのため、賃貸併用住宅を建てるときには、自宅と賃貸のどちらも満たせるような土地を選ぶ必要があります。これは非常に難しいですが、賃貸併用住宅を扱った実例の多い不動産会社に相談すれば、プロの営業マンがしっかりと土地選びを行ってくれるはず。プロのアドバイスを活用しながら、納得のいく土地選びをすることが賃貸併用住宅の重要なポイントになることを覚えておきましょう。

返済プラン

賃貸併用住宅を建てる際には、家賃収入と住宅ローンの返済プランを考えておくことも忘れてはいけません。そうしなければ、家賃収入よりも住宅ローン返済額が大きすぎて結局返済に追われることになったり、将来の出費に対して思うように貯蓄ができなくなったりします。

 

住宅ローンの返済プランの考え方ですが、自分が新築の賃貸併用住宅を建てるために借り入れる金額と、賃貸物件で見込める収入、そして定期的にかかる修繕費などの出費を考慮して算定する必要があります。借入金額に対する月々の返済額は、金融機関のホームページにあるシミュレーション機能などを用いて算出することが可能です。月々の返済額と家賃収入のバランスを見て、家計のうちどれだけを返済に回さなければいけないのかチェックしてみましょう。

 

ローン返済プランは、実際に賃貸併用住宅のローン融資を受ける前に不動産会社の営業マンがシミュレーションを行ってくれることも多いです。返済プランの作成やシミュレーションを全て自分で行うのは非常に手間がかかるため、不動産会社の営業マンに助けてもらうのも良い手です。

不動産会社選びもポイント

ここまで、賃貸併用住宅とは何かをご説明してきましたが、いかがでしたか?賃貸併用住宅は、住んでいるだけでお金を稼いでくれる、家計にとって大きな助けとなる住居です。融資も普通の収益物件では受けられない住宅ローンを利用できるため、初めて不動産投資をする方でも挑戦しやすいと言えるでしょう。

 

きちんと家賃収入を得られるような、「成功する賃貸併用住宅」を作り上げるためには、「建てる」に加えて「経営する」という2つのノウハウがある不動産会社・建設会社に相談することが大切です。最近ではハウスメーカーなども賃貸併用住宅を売り出していますが、ハウスメーカーの場合は建設を専門的に行う面が強く、住み始めてからの賃貸経営やローン返済まではなかなか考えてくれないところがあります。そのため、賃貸併用住宅を考えるときには、名前の有名な不動産会社や建設会社を選ぶのではなく、過去に賃貸併用住宅を取り扱った実例や口コミ・評判などを確認した上で、慎重に検討するのがベストです。賃貸併用住宅の情報サイトなどを見てみるのも良いでしょう。

 

賃貸併用住宅を専門で扱っている不動産会社や情報サイトはまだまだ少ないですが、まったく無いわけではありません。もしなかなかピンとくるものがなければ、こちらのサイトがおすすめです。賃貸併用住宅の購入プランの建て方や、住宅ローンについて詳しく解説しています。

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