いい会社に投資する「結い2101」を大解剖!

鎌倉投信
今回ご紹介するのは、独立系運用会社の「鎌倉投信」。

鎌倉投信は『いい会社』に投資するという独自方針のもと、ファンドの運用を行っています。

設定当時そんなポリシーは綺麗ごとだと囁かれるも、300人を満たなかった顧客数は約2万人を突破、現在の純資産総額は約460億円と、右肩上がりで成長中の投資信託です。

そこで本記事では本サイトの管理人本郷マサシが、鎌倉投信が成長を見込む「いい会社」とはどのような会社なのか?投資家から信頼される理由など、気になるファンドの全容を解剖します。

この記事で学べること

  • 鎌倉投信の会社概要やファンドの特徴
  • 利回りなどの過去運用実績や手数料
  • 投資家からの評判や出資・解約方法

同社への投資を検討中の方や、どの投資信託へ出資するかお悩みの方は必見のコンテンツです。

鎌倉投信の会社概要

詳細を見て行く前に、まずは鎌倉投信がどのような会社なのか基本情報から見てみましょう。

鎌倉投信の基本情報をチェック

会社名 鎌倉投信株式会社
代表取締役社長 鎌田恭幸
設立 2008年11月5日
所在地 神奈川県鎌倉市雪ノ下四丁目5-9
資本金 5億6,550万円(含準備金)

鎌倉投信はどの金融機関にも属さず、自社ファンドを運用・販売する直販型の独立系運用会社

その名の通り鎌倉市にて、古民家を改装した本社屋で運用を行っています。
鎌倉投信本社
(引用:マイナビニュース)

多くの金融機関の本社が東京都内に集中するなか、

  • 自然と伝統文化にあふれていること
  • 日本で初めての武家社会を創り、革新的な気質をもつ「場」とされていること

といった理由から鎌倉市、そして古民家一軒家のオフィスという型にはまらない選択をした同社。

この点からも同社が一風変わった運用会社であると想像できますが、ではそんな投資信託を立ち上げたのはどんな人なのでしょうか?

鎌倉投信の創業者

鎌倉投信は、日系・外資系の金融機関で長年資産運用に携わったメンバー4人によって創業されました。

中でも、現社長の鎌田恭幸氏と、元資産運用部長の新井和宏氏の知名度は高く、ご存知の方も多いのでは。

バークレイズ・グローバル・インベスターズ信託銀行(現ブラックロック・ジャパン)を退職して同社を立ち上げた鎌田社長は、会社の設立背景について、

会社の設立は、リーマンショック直後、世界経済が混乱する最中の2008年11月でした。その約10か月前、私が「実体としての価値から乖離する金融、自己の利益を優先し、短期的な利益追求に奔走する金融ではなく、本当に社会に貢献する金融の在り方を目指せないか」と、他の創業メンバーに声を掛けたのが、鎌倉投信 設立のきっかけでした。

(引用:鎌倉投信HP

と述べています。

投資に関する書籍の執筆やNHKテレビ番組「プロフェッショナル仕事の流儀」への出演等、メディアでも注目を集める新井氏も、鎌田社長と同じくバークレイズ・グローバル・インベスターズ出身。

鎌倉投信では資産運用部長を務めていましたが、現在は退職して投資事業会社eumoを設立。

会社の仕組み上実現できなかったソーシャルベンチャーの支援等、鎌倉投信とは別の方法で社会へ貢献する事業に取り組んでいます。

このように金融を通して良い社会づくりをしたいという思いから出発した鎌倉投信。

では、その思いはファンドの運用にどのように反映されているのでしょうか?

3つの「わ」を信条に掲げる

鎌倉投信理念
(引用:鎌倉投信HP)

鎌倉投信は、

  • 和:日本の精神文化
  • 話:会話・言葉
  • 輪:社会や人とのつながり

という3つの「わ」を大切にすることを信条にしています。

そして鎌倉投信がその「わ」を育む場になることを目指してした組成したファンドが「結い2101」です。

では、そんな結い2101について具体的な運用手法やファンドの投資先など、より詳しい情報について見ていきましょう。

鎌倉投信の運用ファンド「結い2101」の特徴は?

鎌倉投信の運用ファンドは1本のみということもあり、その運用方針や投資先の選び方には同社の想いがぎゅっと込められています。

それらの特徴を一つずつチェックしてみましょう。

結い2101=「いい会社」に投資するファンド

結い2101は、独自の運用手法により市場指数を上回る成績を目指すアクティブファンドで、主に上場・非上場の国内株へ投資しています。

ファンド名は、以下にあるように100年続く投資信託を作りたいという思いに由来します。

「結い2101」(ゆい にいいちぜろいち)には、次なる世紀“2101年”に向けて、人と人、世代と世代を“結ぶ”豊かな社会を、皆様と共に創造したいという想いが込められています。

(引用:鎌倉投信HP)

また結い2101は、「『投資はまごころ』であり、金融は『まごころの循環である』」という独自の投資哲学に従い、投資家の資産形成だけでなく、投資を通した豊かな社会の形成や投資家の心の満足度を生み出すことも追及。

「いい会社をふやしましょう」を合言葉に「これからの日本に必要とされる企業」にのみ投資することをポリシーとしています
鎌倉投信投資哲学
(引用:鎌倉投信HP)
では、今後日本に必要とされる「いい会社」とはどのような会社でしょうか?

いい会社とは?

鎌倉投信はいい会社の条件を「本業を通じて社会に貢献する会社」と定義。

財務状況や株価による判断は勿論のこと、

人:優れた企業文化を持ち、人財を活かす企業
共生:循環型社会を創る企業
匠:日本の匠な技術、感動的なサービスを提供する企業

という3つのポイントも大切にしています。

実際に企業を訪問するなど、鎌倉投信の信じる『いい会社』であるかを徹底的に調べ、上記3つのポイントに基づいた約30の評価項目から企業を見定めて投資先を厳選します。

では、実際にどのような企業へ投資しているのでしょうか?

ポートフォリオと具体的な投資銘柄

以下は結い2101の投資内訳を表した図表です。

鎌倉投信投資先
(引用:鎌倉投信HP)

こちらの図表も参考にしながら、結い2101の特徴を具体的に読み解いて行きましょう。

長期投資が前提

結い2101は短期的な値動きを狙って利益を出すのではなく、長期目線での安定した資産形成を基盤に運用します。

残高調整はリスク管理の観点からやりますけど、鎌倉投信は、一度投資をして、その企業の株価が上がったからといって全売却をして、次の銘柄に乗り換えるということはやりません。

(引用:BUSINESS INSIDER

この鎌田社長の言葉の通り、結い2101では投資先企業が「いい会社」である限り原則として投資先の入れ替えは行っていません。

このように投資先企業の成長に寄り添って応援するためにも、短期間でハイリターン獲得を目指すのではなく、株式や債券を長期間保有し続け、じっくり時間をかけて収益をあげる姿勢を徹底しています。

小型株を中心に低比率かつ均等に投資

有価証券の市場別構成比を見ると、東証一部・二部の企業が約8割を占めている一方、小型株への出資がメインとなっています。

また、以下の表の通り上位10社の純資産総額に対する組入比率は全て1.0%と、低比率かつ企業別に大きな偏りなく分散投資していますね。

会社名 純資産総額比
ホープ 1.0%
コタ 1.0%
すららネット 1.0%
三浦工業 1.0%
萩原工業 1.0%
オイシックス・ラ・大地 1.0%
KOA 1.0%
小林製薬 1.0%
前田工繊 1.0%
LITALICO 1.0%

(参考:鎌倉投信HP ※2020年9月時点)

国内株に投資する他社ファンドが大型株を比較的多く保有する中、結い2101ではカゴメ株式会社やTOTO株式会社といった有名企業にも一部投資するも、企業規模の小さいマイナー企業を中心に投資しているようです。

小型株は、

  • 割安で放置されている可能性が高い
  • 既に成長した大企業と比べて成長余力が大きく、後に株価が大化けする可能性もある
  • 経済動向や外部環境の影響を受けにくい

といったメリットがあり、比較的リスクを抑えた運用が期待できます。

現金保有率が高い

資産構成比において、キャッシュ率が約45%と高いのも同ファンドの特徴の一つ。

鎌倉投信と同じく、国内株式への投資を主とする他社独立系運用法人3社とキャッシュ率を比較しても、結い2101は現金の保有率が非常に高いと言えるでしょう。

結い2101 45.5%
ひふみ投信 4.82%
コモンズ30ファンド 3.0%以下
さわかみファンド 8.62%以下

※今年9月末時点の比率

45%のキャッシュ比率ということは、資産の半分しか投資に回していないということを意味します。投資者としては資金を寝かせるのではなく、投資資金として有効に使って資産を増やしてもらいたいですよね。

しかしこれに対して、同社は

  • ファンドの基準価額(基準価格)の価格変動リスクを目標の年率10%以内に抑えるため。
  • 流動性が低い企業への投資を可能にするため

といった理由のもと、戦略的に現金比率を高めていると説明。

現金は価格変動リスクのない安全資産であることから、その比率を高めることでリスク管理がしやすくなるのは事実。

また、十分な現金比率を保つことで、顧客解約時の払出資金づくりのために投資中の株式を意図しないタイミングで売却する必要もなくなります。

上記のことから、結い2101はリスクを最大限に抑えた運用に非常に重きを置いていることが分かります。

では、リスク対策重視の運用方法でしっかり実績も出せているのでしょうか?

結い2101の運用実績や手数料を他社ファンドと比較

結い2101はアクティブファンドとして、指標を上回る運用がされているのでしょうか?

ここでは代表的な指標だけでなく、他社ファンドとも過去実績や手数料を比較してみましょう。

運用実績を比較

まずは、過去のトータルリターンをTOPIXや日経平均などの指標、そして同じく国内株に投資するアクティブファンドひふみ投信と比較してみましょう。

期間
(2020年9月末基準)
TOPIX 日経平均株価 結い2101 ひふみ投信
過去1年
(年率)
2.37% 6.57% 11.90% 23.23%
過去3年
(年率)
-0.99% 4.43% 3.87% 7.03%
過去5年
(年率)
2.87% 5.92% 5.31% 12.59%
過去10年
(年率)
6.96% 9.48% 7.96% 17.48%

(参考:MORNINGSTAR

結い2101は過去10年全ての期間でTOPIXを上回るも、直近1年を除き日経平均株価を上回るパフォーマンスが出せていないようです。

一方、同じく国内株に投資するひふみ投信は、どの期間でも常に指標を上回っているだけでなく、結い2101とのトータルリターンの差は約2倍と大差をつけています。

年利に絞って見る限りでは、結い2101はアクティブファンドとしてのリターン率は現在のところいまひとつであると言えるでしょう。

では、視点を変えて、運用効率から見た同ファンドのパフォーマンスはどうでしょうか?

シャープレシオ

期間
(2020年9月末基準)
結い2101 ひふみ投信
過去1年 0.93
(126位)
1.34
(31位)
過去3年 0.37
(98位)
0.41
(73位)
過去5年 0.57
(94位)
0.78
(24位)
過去10年 0.86
(31位)
1.13
(7位)

(参考:みんかぶ投信 ※カッコ内はみんかぶ投信における国内株式アクティブ型ファンド内順位)

シャープレシオとは、投資リスクの大きさに対してどれほどリターンを得られるかという運用効率を表す指標のこと。

この数字が大きい程、小さなリスクで大きなリターンを得た=効率よく収益を上げているとされ、一般的に1を超える投資信託は優秀と見なされています。

結い2101はシャープレシオにおいてもひふみ投信には常に劣後。

国内株式アクティブ型ファンドのカテゴリー内でも、90位以内にランクインできていない状態と、現時点では運用効率においても他社ファンドに大きく引けを取っていると言えるでしょう。

では、最後に同ファンドの重視ポイントである「リスクを抑えた運用」は実現できているのか、標準偏差についてチェックしてみましょう。

標準偏差を比較

標準偏差とは、リターンのばらつき具合を統計的に示す数値であり、ファンドの価格変動リスクの指標として使われます。

標準偏差が大きい程リターンのブレが大きくなり、その分リスクが高まることを意味します。

期間
(2020年9月末基準)
結い2101 ひふみ投信
過去1年 12.80
(4位)
17.37
(83位)
過去3年 10.50
(5位)
17.40
(314位)
過去5年 9.45
(2位)
16.12
(137位)
過去10年 9.20
(1位)
15.39
(19位)

(参考:みんかぶ投信 ※カッコ内はみんかぶ投信における国内株式アクティブ型ファンド内順位)

結い2101はどの期間でも常にひふみ投信よりも数値が小さい、つまりリターンのブレ幅を抑えられていることが分かります。

また、国内株式アクティブファンド型のカテゴリーにおいても、過去10年の比較では1位、その他の期間でも5位以内にランクインと、同一カテゴリーのファンドの中でもかなりリスクを抑えた運用がされています

このように、結い2101はトータルリターンや運用効率の面では優れたファンドとは言えないものの、リスクを最大限に抑えながら安全に運用したい方には適したファンドと言えるでしょう。

さて、ここまで同ファンドの運用状況についてご紹介しましたが、投資先検討の際にはパフォーマンスとコストとのバランスも考慮する必要がありますよね。

そこで続いては手数料を確認してみましょう。

手数料を比較

投資信託では一般的に購入時や解約時に加え、投資信託保有期間中に常にかかる信託報酬といった手数料が、運用の良し悪しに関わらず差し引かれます。

アクティブファンドの場合、独自で調査・分析を行いながら運用するなど手間がかかるため、平均的な信託報酬は約1.5%と高くなる傾向にあります。

購入時
手数料
信託報酬
(税込み)
信託財産
留保額
結い2101 なし 年1.10% なし
ひふみ投信 なし 年1.078% なし

結い2101は他3社と同様、購入時手数料が無料のノーロード・ファンド

信託報酬はひふみ投信よりもやや高いですが大きな差はなく、アクティブファンドの平均よりも低く設定されていますね。

かかるコストにほとんど差はありませんが、リターンは他社ファンドに劣るとなると、いくら運用理念やリスクヘッジが優れていても投資家としては納得しにくいものですよね。

では、実際の投資家たちは同ファンドをどのように評価しているのでしょうか?

鎌倉投信の評判は?口コミと受賞経歴をチェック

投資信託業界では鎌倉投信はどのように評価されているのか、続いては受賞経歴や投資家の口コミを見てみましょう。

受賞経歴

結い2101は、投資評価や金融関連の調査・研究を行う格付け投資情報センターが選定する「R&Iファンド大賞」で過去数回受賞経験があります

ファンドの運用の安定性が認められ、投資信託/国内株式部門では2013年に最優秀賞、2014年には優秀賞。2019年にはNISA/国内株式部門にて最優秀ファンド賞を受賞しました。

また、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」でも、「いい会社」に投資しようという鎌倉投信の理念やリスク管理等が評価され、ファンド設立した2010年から2019年まで毎年入賞しています。

このように、優秀なファンドとして表彰されている鎌倉投信。では、投資家によるSNSでの口コミもチェックしてみましょう。

SNSでの評判

続いてはtwitterでの鎌倉投信の口コミをご紹介します。

鎌倉投信の「いい会社に投資する」というコンセプトに共感する声や、コロナショックによる下落局面での強さに感心する声などが見られました。

一方で、現金比率の高さを気にする声や、運用収益が物足りないという声も見受けられます。

このように鎌倉投信は投資家によって評価が分かれるファンドである分、ご自身の投資方針に合うか確認するために事前の情報収集はしっかり行いたいもの。

そこで続いては、同ファンドについてより詳しく知ることができるブログやサイトをご紹介します。

参考にしたいブログ

こちらでは2つのサイトをピックアップしました。情報収集の際にあわせて確認するとよいでしょう。

結い日和

結い日和

鎌倉投信の公式WEBマガジン。運用状況から、投資先企業の紹介や鎌田社長のコラム、投資の基礎知識など幅広いテーマで更新されています。

鎌倉投信についてはもちろん、ファンドの投資先である企業の詳細情報や同社がなぜ出資したのかの根拠についても説明されています。

結い日和

鎌倉投信ウオッチ

鎌倉投信ブログ
鎌倉投信に投資しいているrennyさんによるブログ。

鎌倉投信を10年以上見守り続けてきた立場で、月次レポートに関する内容等について掲載されています。

鎌倉投信ウオッチ

さて、鎌倉投信への出資を前向きに検討中であれば、出資や解約の方法もチェックしておきたいですよね。

続いては同社への投資方法についてご紹介します。

出資・解約方法

鎌倉投信への出資方法や解約方法の手順や最低投資額について確認してみましょう。

まずは鎌倉投信の専用口座を開設

まず、鎌倉投信は証券会社で販売されていないため、鎌倉投信の口座の開設が必要となります。

口座開設方法は以下の通りです。

  • WEBやメール・電話等で取り寄せた書類を提出する
  • オンラインで口座開設する(本人確認方法はスマホまたは本人確認書類の画像アップロード)

書面だと最短1週間程かかりますが、スマホで本人確認する方法の場合、最短で翌日の開設が可能とのこと。

口座開設完了後、書面または専用サイトにログインしてファンドの購入ができます。

最低投資額は10000円で、定期定額購入サービス(積立投資)では、毎月10000円以上1円単位の希望金額が自動で引き落とされます。

また、解約する場合は電話で申し込む必要があります。

iDeCoは非対称ですが、NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAには対応しています。

ただし、NISA口座は1人1口座しか開設できず、金融機関の変更は1年単位で可能

鎌倉投信で上記制度を利用する年は他金融機関でのNISAができなくなるため、慎重な検討が要されます。

スポット購入の方法

鎌倉投信ではスポット購入も可能で、定期定額サービスとの併用もできます。

10000円以上1円単位で指定した購入金額を当社指定の預金口座へ振り込むと購入できます(振込手数料は投資者負担)。

鎌倉投信ではまとまった余剰資金が準備できる方や、自分のタイミングでファンドを購入したい方におすすめしています。

セミナーやイベントへの参加も可能

鎌倉投信への出資を迷っている方は、同社開催のセミナーに参加してもよいでしょう。

結い2101について紹介するセミナーや、投資初心者向けの勉強会などを随時開催しています。

また、投資家とその家族は投資先企業の訪問や経営者による講演会への参加も可能。

鎌倉投信や投資先企業についてより深く知ることのできる場となるでしょう。

ここまで鎌倉投信の特徴や運用実績、出資・解約の手続き方法についてお伝えしましたが、投資前にはファンドの注意点もしっかり把握しておきたいですよね。

そこで最後に、鎌倉投信への出資前に気を付けておきたいポイントをご紹介します。

こんな人には不向き!結い2101の注意点

鎌倉投信の出資検討時、以下の内容に当てはまる方は要注意。じっくり検討したうえで投資する・しないを決定しましょう。

短期間でハイリターンを狙いたい人

鎌倉投信は、

「結い 2101」は投資家の皆様に安心して継続保有していただくために、リスクを積極的にとって高い収益率を目指すのではなく、 投資家の皆様の大切な資産を減らさないよう、投資先企業の業績の伸びに見合った収益率を目標に、 値下がりリスクを抑制しつつ長期的に安定した運用成果を目指しています。

(引用:鎌倉投信HP)

と名言しているように、ゆっくりと安定した運用を目指しています。

そのため、短い期間で高い運用収益を求める方には向いていないファンドであると言えるでしょう。

分配金を定期的に現金で受け取りたい人

鎌倉投信は、分配金再投資専用のファンド

分配金は年に一度、保有口数を増やす方法で配分されるか、鎌倉投信の判断によっては分配を行わない場合もあります。

現金での分配金の配当はないため、分配金の受領を目的とする方にとってはデメリットになりますが、一方で複利効果で効率的な資産運用が期待できるというメリットも。

分配金再投資型ファンドの場合、投資で生じた収益も元本に組み込まれるため、順調に運用されると雪だるま式に資産が増えます。

複利効果
(引用:金融庁

そのため分配金と複利効果のどちらを優先するかも、鎌倉投信へ出資する・しないの一つの判断基準となるでしょう。

まとめ

さて、ここまで「いい会社」に投資する鎌倉投信について会社概要からファンドの特徴や過去実績、評判や注意点等、様々な角度からご紹介しました。

鎌倉投信を通して社会貢献ができることもあり、投資家の心の満足度は高いものの、運用成績で指標や他社に劣る部分が懸念点として挙がりました。

そのため、鎌倉投信独自の投資方針や、リターンよりもリスクを抑えた安定優先の投資戦略がご自身の投資方針と合致する人におすすめのファンドであると言えるでしょう。

そのため、ハイリターンもとことん狙いたいという方は、近年突出した運用成績を見せるひふみ投信などの他社アクティブファンドや、国内ヘッジファンドを視野に入れる必要があるでしょう。

本サイトでは投資初心者向けの優良ファンドについて、おすすめする理由やデメリット、出資方法等を簡単にまとめた記事も掲載していますので、興味のある方はぜひご一読ください。

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