毎月分配金が貰える投資信託はお得?再投資との比較と損をしない選択方法を確認

毎月分配金

毎月決められた分配金が支払われ安心ですよ?金融機関で、このように「毎月分配型投資信託」を勧められた人もいるでしょう。投資信託を購入するだけで、毎月分配金が貰える。一見魅力的に見える毎月分配型投資信託ですが、本当にお得な金融商品なのでしょうか?

 

実はその仕組みを知れば知る程、お得でないことばかりか、大切な資産を知らず知らずのうちに切り崩してしまう場合があることがわかります。ここでは、マネーブリッジ編集部が分配金のしくみから受け取り方法、節税できるお得な制度までをまとめて紹介します。分配金の仕組みをしっかり理解して、損をしない投資信託商品を選択しましょう。

 

まずは、分配金のしくみについて見ていきましょう。

 

この記事の要点

・投資信託は「分配なし」がおすすめ。
・NISA、iDecoなどのお得な制度も利用して賢く運用を行うべき。

 

分配金とは

投資信託とは、金融商品を購入するだけで投資のプロに代わりに運用してもらえ、投資の知識がなくとも上手に資産運用できることから初心者に人気の金融商品です。

 

そんな、投資信託で得られる利益には「値上がり益」と「分配金」の2種類があります。早速、一つずつ見ていきましょう。1つ目は、値上がり益です。

1、値上がり益

値上がり益とは、投資信託を購入した金額よりも高い金額で売却して得た利益のことです。例えば投資信託の購入価格である「基準価格」が1,000円の時に1,000円分投資信託を購入し、2,000円の時に売却すれば差額の1,000円が値上がり益となるのです。

 

安いときに買って高いときに売る、みなさんがイメージされる「投資信託のメインの利益」といえますね。そして、2つ目が本題の分配金です。

2、分配金

投資信託の運用が上手くいき儲けがでた際に、投資者に還元される利益の一部のことです。そんな投資信託の分配金には「普通分配金」と「特別分配金」の2種類があり、その2種類については後ほど追って説明します。

 

分配金の額は運用成績により変化する可能性があり、場合によっては減額されたり、支払われないこともあるので要注意です。ちなみに直近の分配金額については各投資信託販売会社のホームページ上でも確認できる目論見書(投資信託の説明書)にて確認が可能です。

 

分配金
引用:野村アセットマネジメント野村インド債券ファンド(毎月分配型)(外部リンク)

 

基本的には、運用が上手くいったときにのみ支払われる分配金ですが、まれに運用成績の良し悪しに関係なく決まった金額の分配金が定期的に支払われる商品があります。これがいわゆる、「毎月分配金型投資信託」といわれる投資信託で運用成績が振るわず、利益を出せなかった時でも毎月決まった金額の分配金を受け取ることが出来ます。

 

利益が出ていないのに、どうして分配金を支払えるの?そう思われる方も多いでしょう。一見魔法のような仕組みですが、これにはきちんと仕掛けがあるのです。その仕組みを理解するためにも次に、分配金の種類についての理解を深めていきましょう。

分配金の種類

先述した通り、分配金の種類には「普通分配金」と「特別分配金」の2種類があります。ここでも、1つずつ見ていきましょう。

普通分配金

普通分配金は、投資信託の運用で発生した「利益」から支払われています。分配金の支払いは一般的に決められた日にちに行われ、分配金が支払われるまでは運用資金の一部として運用され続けます。

 

普通分配金

特別分配金

特別分配金は運用で得られた利益はでなく、運用資金から支払われるものです。つまり、1,000円投資して儲けが出なかったのにもかかわらず、500円を分配金として支払い500円で運用を続けるといったものです。

 

特別分配金

特別分配と聞くとボーナスとようなお得なイメージを受けますが、ただ自分の投資した資産がそのまま返却されているだけでお得なことではありませんね。儲けが出なかったのにも関わらず、分配金としてどんどん投資資金が投資者へ返却されてしまうと、それにつれ運用資金も減っていってしまいます。

 

重ねてになりますが、元手が多いほうがリターンも多くなる為、どんどん元手が減ってしまう可能性がある特別分配金は投資効率の面からしてもお得ではないと言えますね。ちなみに普通分配金には通常通り20.315%で課税されますが、特別分配金は利益から出た分配金ではありませんので課税されないことは覚えておきましょう。

 

いかがでしょうか?分配金を毎月そのまま貰うことが、必ずしもお得だとは言えないということです。では、分配金はどのように受け取るのが良いのでしょうか。その答えを見つけに、次は投資信託における分配金の受け取り方法について見ていきましょう。

3種類の受け取り方法とそのメリット・デメリット

ここでは、投資信託における分配金の受け取り方法とそのメリット・デメリットについて見ていきます。投資信託における分配金の受け取り方法には3種類ありますので、しっかり把握しておきましょう。

1、現金として受け取る

まずは「現金として受け取る」という方法です。投資信託から支払われた分配金を、投資信託の取引に使用している証券口座へ入金して貰い現金として受け取る方法です。こちらは、「分配金受け取りコース」と表記されているものが多いですね。

 

先述した通り、運用利益から支払われる「普通分配金」は課税対象の為、税金として20%程度が差し引かれた金額を受け取ることになります。では、この方法のメリットとデメリットを見てみましょう。

メリット

以下、分配金を現金として受け取るメリットです。

現金で受け取ることができる
この方法のメリットは、シンプルに現金として引き出し、生活費などとして使用することができることです。毎月の配当金でいつもは行けないレストランやエステに行ったりと少しの贅沢をするなど、生活に余裕ができるところは分配金を現金で受け取るメリットであると言えるでしょう。

 

また、配当金を現金で受け取ることで毎月の副収入として「お金を受け取る喜び」を毎月感じられる点は素直に嬉しいですよね。合わせて、投資に対するモチベーションもアップさせる効果にも期待できそうです。

デメリット

以下、分配金を現金として受け取るデメリットです。

複利効果が薄れる
一方、分配金を現金として受け取るデメリットは、複利効果が薄れることでしょう。複利効果とは、投資で得た利益を再投資することで運用資金が増え、より多くのリターンを生み出せる効果のことです。例えば年利3%で1000万円を10年間投資信託で運用した際では複利と単利では築ける資産額に40万円以上の差が生じる計算に。

 

つまり、分配金が支払われ続ければ運用資金が減り、「複利効果」が薄れ投資の効率が悪くなります。

ここまでをまとめると分配金の現金での受取は、どうしても分配金を日々の生活で使いたいという人にはおすすめですが、長期的に効率良く資産を運用したい人には適さないと言えるでしょう。

2、再投資にまわす

次は、「再投資にまわす」方法です。支払われた分配金で同じ投資信託を自動購入する方法です。ややこしいですが、一度分配金を受け取りまたその資金で同じ投資信託を「買い増し」するイメージです。

 

後ほど再度説明しますが、再投資にまわす方法ですと一度分配金を受け取ってからの再投資となるため、分配金には20%近くの税金がかかります。では早速この方法を選ぶ、3つのメリットと2つのデメリットを見てみます。

メリット

以下、分配金を再投資するメリットです。

1、購入手数料がかからない

分配金を再投資にまわすメリットは、購入手数料がかからないことです。投資信託を購入する際は購入時に購入手数料がかかるものが一般的ですが、分配金を再投資する場合には購入手数料がかからず余計なコストを抑え効率良く投資することが出来ます

 

分配金を手元で貯めてから自分で追加購入するよりも、購入手数料分だけ安く買うことができます。 また、分配金を再投資する場合は、各決算日の基準価額(投資信託の販売価格)で購入することになります。

2、自動購入で手間がかからない
2つ目のメリットは、自動購入で手間がかからないことです。分配金を再投資するコースを選択すれば、分配金で同じ投資信託が自動購入される為、手間をかけずに効率よく運用を続けることが出来るのです。買い忘れを防ぐこともでき、頭で考えずに投資を行うことが出来るのが良いですね。
3、複利効果が高まる
先述した通り得た分配金を再投資することで運用資金が増え、利益が利益を生み、効率よくお金を増やすことが出来ます。こちらは、分配金を再投資にまわす一番のメリットであると言えるでしょう。

>>1000万円を10年間複利運用したらどうなる?

デメリット

以下、分配金を再投資するデメリットです。

1、現金で受け取れない
当たり前と言ったら当たり前ですが、分配金を再投資にまわす1つ目のデメリットは「現金で受け取れないこと」です。自分で投資信託の解約をし換金しない限り、投資の利益を現金として得ることはできません。投資でお金が増えている実感を得ずらいというのは、デメリットに感じる方も多いでしょう。
2、税金がかかる
もう1つのデメリットは、先述した通り税金がかかることです。一度分配金を受け取ってからの再投資となるため、分配金からは20%近くの税金が引かれてしまいます。ここは、分配金の支払い回数が少ない投資信託を購入するなどの工夫をする必要がありそうです。

 

再投資にまわす方法は、複利効果を最大限活用して資産を効率よく増やしていきたい人におすすめの方法だと言えますね。最後に本命の「分配なし」です。

3、分配なし

一部、分配金が支払われない投資信託もあります。分配なしの投資信託は利益が発生しても、分配金として支払わず再投資し続けるのが特徴です。

 

一度分配金を受け取り再投資をする方法と比較されがちですが、再投資は分配金に税金がかかるのに対し、分配なしは一度も分配金を受け取っていないので、保有している投資信託を売却しない限りは税金がかかりません。さっそく、そのメリットを見ていきます。

メリット

以下、分配金を受け取らないメリットです。

複利効果を最大限に生かせる
分配なしのメリットは、より高い複利効果を実感できることです。これにつきます。かの有名な物理学者アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだものが何かをご存知でしょうか?そうです、この複利効果です。

 

運用金額、期間によれば築ける資産に数倍の差が出てくることもある複利効果については、投資信託を売却するまで、税金が引かれないために利益で利益を生み雪だるま式に資産を増やすことが出来ます。

デメリット

以下、分配金を受け取らないでメリットです。

分配金を受け取れないこと
一方のデメリットは、分配金が受け取れないこと。こちらも重複しますが、自分で投資信託の解約をして換金しない限り、投資の利益を手元に得ることはできません。人間は視覚的な儲けに目がくらみがちですが、ここまで読み進めてくださったあなたならもう何の意味もないことはわかるはず。

 

来週のプチ贅沢は手元のお金で賄うとして、投資信託の分配金は受け取らず再投資をして複利効果を最大限に享受しながら効率よく増やしていけると良いでしょう。

 

さて続いてはここまでの内容を踏まえ、上記3種類の中でどの受け取り方法を利用するべきなのかを考えていきます。

編集部のおすすめ

投資信託における分配金の受け取り方法には3種類「現金として受け取る」「再投資にまわす」そして「分配なし」で、それぞれメリットとデメリットがあることがわかりました。さてもう答えは出てしまいました、編集部のおすすめはズバリ「分配なし」です。

 

利益が出ていないときは投資資金が返還されているだけと考えると、分配金は再投資をしたほうが複利効果で効率よく資産を増やすことができます。過小評価されがちな「複利効果」ですが、かの米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏も複利効果で大きな成功を収めたと言われています。

 

しつこいようですが再度複利効果の例を挙げると、100万円を年利5%で運用した場合、元本そのままで運用した場合と再投資し続けた場合では運用成績に10年で約10万円以上の差が出てきます。この複利効果を生かせるということだけでも、「分配なし」を選ぶ理由があるでしょう。

 

また、分配金を再投資しても複利効果は得られますが税金がかかりますし、違いは保有口数が増えるくらいであえて選ぶメリットが見つかりません。どうしても分配金を受け取り現金として使用したいというわけでなければ「分配なし」が上手に資産を増やせ大変におすすめです。

 

次は、分配金を受け取りたいという人は活用したいお得な制度を紹介します。

お得な制度を活用して節税も可能

先述した通り、投資信託における分配金の受け取り方法には3種類「現金として受け取る」「再投資にまわす」を選択した場合は分配金に20%ほどの税金がかかると説明しました。ここで、分配金にかかる税金が非課税になる2つのお得な制度を紹介します。

1、NISA(ニーサ)

1つ目はNISA(ニーサ)です。NISA(ニーサ)とは株や投資信託で得た利益を一定額で非課税にする制度のことです。

 

NISA口座での運用で得た利益に対しては通常約20%かかる税金が非課税となるため節税の面で大きなメリットを受けることが出来ます。投資額がNISAの非課税枠内であれば、現金での受け取り・再投資のいずれの場合でも分配金が非課税になるのでぜひ活用したい制度です。

>>積立NISAとは何か?5分でわかる最新の非課税プランの全容

2、iDeCo(イデコ)

2つ目はiDeCo(イデコ)です。iDeCo(イデコ)は個人型確定拠出年金の愛称で、老後資金を作るための制度です。

 

60歳までの間毎月一定額を積み立てて、その積立額で投資信託などの金融商品を運用し60歳以降に運用した資産を受け取るというものです。NISA(ニーサ)と同様に iDeCo(イデコ)で積立て投資信託で得られた利益に関しては非課税となり、長期にわたり再投資ができ複利効果を高めることができおすすめです。

>>積立NISAとiDeCoを徹底比較!お得な商品はどちら?

 

お得な制度を上手に活用して、投資にかかる無駄なコストを削減し上手に運用していきましょう。最後にまとめです。

投資信託は「分配なし」がおすすめ

ここまで、投資信託の分配金のしくみから受け取り方法、節税できるお得な制度までをまとめて紹介してきました。短期的に分配金を受け取り、現金として使用するのが目的でなければ、投資信託は「分配なし」で長期的に効率よく資産を増やしていくのがおすすめです。

 

投資は仕組みをしっかり理解したうえで賢く運用していきましょう。本サイトでは投資信託についてさらに個別で詳しく説明したページもありますので、是非参考にしてみて下さい。

 

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