今からでも遅くない!老後におすすめの資産運用

老後におすすめの資産運用

老後はリスクを取って資産運用するより、預貯金を切り崩して生活した方が良いと考える方もいらっしゃると思います。しかし日本は超長寿国で、人生100年時代が’到来したと言われています。お金も一緒に長生きさせなければ資産が枯渇する可能性があるんです。ここでは老後に資産運用をするべき理由と、老後におすすめの資産運用方法をご紹介致します。

 

ではまず、老後における資産運用の必要性についてご説明致します。

この記事の要点

・老後の資産運用は安全性重視
・「貯める」よりも受け取って「使える」資金を増やす

老後に資産運用をする必要性

MUFG資産形成研究所の調査によると、退職時の金融資産600万円以上3000万円未満の世帯は、運用をせずに90歳まで長生きした場合、6割を超える世帯で資産が枯渇してしまうそうです。
参考:>>MUFG資産形成研究所 職前後世代の老後の生活に関する意識調査-老後生活収支に対する認識について(外部リンク)

 

また、上記のレポートによると、資金面に余裕を持つことで精神面でもよりよい生活が送れる傾向にあることが明らかになっています。趣味の旅行に出かけたり、美味しいものを食べることは幸福度を上げることにつながりますから、賢く資産運用をして生活のクオリティを保つことも充実した生活を送るためには必要ではないでしょうか。退職時は十分な資金を持っていると思っていた方であっても、長生きすることによって年間に使えるお金の量が減っていったり、通院や介護費等で出ていくお金が増えていくことが十分に想定できますよね。

 

現在日本の貯金は金利がほとんどつかず、貯金の切り崩しだけでは限界があるので、ご自身もお金も長生きさせるには、資産運用が不可欠であると言えます。また、資産運用を老後にするからこそ得られるメリットもあるのでご紹介致します。

60歳以降に運用するメリット

以下、資産運用を老後にするからこそ得られるメリットを2つ挙げてみました。

 

  1. まとまった資金で効率よく運用できる
  2. 時間的な余裕がある

 

1つずつ見ていきます。

1、まとまった資金で効率よく運用できる

多くの方は退職金を受け取っているのではないでしょうか。まとまった金額なので、効果の分かりやすい資産運用ができる可能性が高いと言えます。少額ではできなかった投資も可能になり、資産運用の幅が広がります。

2、時間的な余裕がある

働いているとなかなかマーケットを見たり、情報収集をする時間を作るのは難しいですよね。老後は、今まで難しかったリアルタイムでの取引が可能になったり、さらに時間に余裕があれば金融機関に出向いてセミナーに参加することも出来ます。わからない状態ではじめると、自信も気が付かないままハイリスクな商品に手を出してしまう可能性がありますから、セミナーや勉強会に参加することは特におすすめです。

心がけるべき点

さて、老後に資産運用を行うメリットを理解した後は、反対にデメリットを見ていきます。老後の資産運用は、現役時代の資産運用とは違った注意点があります。

 

  1. 安全性を重視する
  2. あまりにも長期間動かせない資産は作らない

 

ここでも、1つずつ詳しく見ていきます。

1、安全性を重視する

入ってくるお金が現役時代よりも少なくなるケースがほとんどだと思います。年金以外にも定期的な収入がある程度見込める場合を除き、大きな損失を避けるためにハイリスク商品は控えるべきです。リーマンショック等の金融危機で運用資産が半分になってしまったとしても、現役世代は時間をかけて労働をすれば挽回できる可能性が高いですが、退職後は労働に対する対価が入ってきませんので、損失に対する補填をすることが難しくなります。

 

既に投資や資産運用をされている方であっても、徐々に安全性の高い資産へ移行したほうが良いと言えるでしょう。

2、あまりにも長期間動かせない資産は作らない

運用を始める年齢にもよりますが、75歳をすぎて満期が10年以上先の商品で運用したら、そのお金を使えるのは85歳を過ぎます。誰かに遺す用の資産である場合を除き、あまりにも満期までの時間が長いものは避けるべきであると言えます。

 

やはり年齢を重ねれば、病院に通ったり、介護費用がかかる場合が多くなります。いざというときに使えない資金は意味がないので、商品の内容だけでなく期間にも注意が必要です。以上2つの注意点もふまえて、おすすめの資産運用方法をご紹介致します。

老後の資産運用におすすめの商品

確保しておく資金(使用予定のあるお金+万が一の際に使えるようにしておくお金)と、運用に回せる資金がだいたい把握できたら、どのくらいの割合で資産運用するか考えてみましょう。家庭によって運用方針も異なりますが、金融資産の内6割程度を元本保証の現預金(定期預金含む)に預けておけば安心できると思います。以下、老後の金融資産ポートフォリオの一例を見てみましょう。

 

老後の金融資産ポートフォリオ

現預金

すぐに使う資金は普通預金に、すぐに使うわけではないけど今後確実に必要となる資金は定期預金に預けておきましょう。割合としてはだいたい6割ぐらいが目安となりそうです。

投資信託

定年退職をしてはじめて資産運用をする方におすすめなのが投資信託です。投資信託は資産全体の3割としましたが、投資信託だけでもポートフォリオを組んで2つに分けてみましょう。

 

60% 資産の成長を目指す運用 主に先進国の株式や債券を投資対象としたインデックスファンド、バランスファンド
40% 定期的に分配金を受け取り、使えるお金を確保する運用 新興国を含む株式や債券を投資対象としたアクティブファンド、リート

 

アクティブファンド

 

インデックスファンド(日経平均のような指数に連動するように作られた投資信託)のほうが比較的低リスク、また手数料も低い傾向にあります。なかでもバランスファンドは株や債券、リート(不動産投資)等、値動きの異なる資産を組み合わせて作っており、リスクが最小限に抑えられているといえます。しかしインデックスファンドだけでは現役世代の投資とあまり差がありません。これからは資産を増やす運用より、お金を受け取りつつ運用する方向に転換していきましょう。

 

アクティブファンド(指数を上回るように作られた投資信託)の中でも分配金を設定している投資信託では多少のリスクをとりつつも、定期的に年金に上乗せする形でお金を受け取ることが出来るので、活用しても良いと思います。

 

新興国を含む株式や債券が投資対象となった世界型や、不動産を投資対象としたリートは分配金が高い傾向にあります。特にリートの中でもJ-REITと言われる日本の不動産を投資の対象としたものであれば、税制上、分配金を高くすると実質法人税がかからないという運用側のメリットもあり、分配金を多めに受け取ることが可能です。

 

分配金を設定している投資信託については、賛否両論あります。最後のおまけの章で分配型投資信託について解説しているので、ぜひご一読下さい。

債券

債券は、株と違って満期があるので、満期までに発行体が破綻しなければ投資した額面が戻ってきます。満期前に売却することも可能ですが、債券にも値動きがありますので、マイナスになったタイミングで売却すると損になります。できれば満期まで持って置くほうが良いでしょう。よって、満期前に使用する予定のある資金での債券投資は避け、しばらく置いておいても良い資金で運用するべきと言えます。

 

債券と言えば個人向け国債が気軽にできる代表的なものですが、現在の金利は0.05%とかなり低く、十分な利回りを確保することが難しい状態です。かといって海外企業等が発行体の外国債券では、為替の上下によってはマイナスとなることもあります。為替リスクを避けたい場合は、国内企業や自治体が発行する円建て債券で運用したほうがよいでしょう。ソフトバンクやソニー等が債券の発行を頻繁に行っているので、興味のある方は証券会社に問い合わせてみましょう。(2019年9月18日現在は取扱なし)

 

債券は、年齢と満期までの期間を比べて選ぶことが大切です。年齢のわりに満期まで長過ぎるものはなるべく避け、債券を組み入れないポートフォリオの場合は代わりに投資信託の割合を増やしましょう。

株式投資

株式投資というとハイリスクなイメージですから、中にはギャンブルと仰る方もいらっしゃいます。たしかに、一つの銘柄にまとまった資金を投入したり、日々の取引量があまりにも少ない(流動性が低い)銘柄に投資するのはリスクが高いと言えます。しかし、銘柄を複数保有することである程度のリスクは軽減することが可能です。

 

また、株式は売却時の株価が高くなると得られる売却益で利益を出せるだけでなく、保有しているだけで受け取れる配当金もあります。配当金目的で株を保有する場合は、株価の上下をあまり気にせず持つことが出来るので、精神的に余裕を持って投資することが可能です。もちろん企業業績によっては配当金が減ったりゼロになることあるので、その点は留意しましょう。

 

株式投資の始め方については以下の記事にまとめています。
>>株式投資の始め方はこれだけ!ゼロから学べる初心者向け講座

ヘッジファンド

番外編ですが、生活資金の他にまとまった運用資金がある場合におすすめな投資先がヘッジファンドです。ヘッジファンドとは、運用のプロが選んだ商品を投資信託のようにパックにししたもので、投資信託と似たような商品性ではありますが、いくつか決定的な違いがあります。

 

投資信託とヘッジファンドの違い

投資信託 ヘッジファンド
投資金額 1万円~(中には100円から出来るものも) 一般的に1000万円~
投資家の人数 不特定多数 50人未満
運用の自由度 低い 高い(様々な投資手法でリターンを狙える)
収益目標 相対リターン(日経平均のような指数を目標とし、その目標を上回る) 絶対リターン(目標は設けない)
手数料 購入手数料+信託報酬(保有中の管理にかかるコスト)+信託財産留保額(解約手数料) 一般的に固定手数料約2%+成功報酬約20%

 

投資信託は銀行や証券会社で取り扱いされていることや投資金額が少なくて済むことから多くの人が運用していますが、ヘッジファンドは聞いたことがないという方も多いのではないでしょうか?ヘッジファンドは私募ファンドで投資家の人数が限られていること(大々的な宣伝はしていない)や、投資金額が1000万円以上と高いために手を出しづらく、日本ではまだ情報が少ないと言えます。

 

投資信託の場合は多くの人が投資をするので、金融庁から投資家保護のための厳しい規制が引かれており、投資できる商品や手法も限られます。しかしヘッジファンドは少人数で投資をするためにファンドマネージャーはあらゆる手段を使って利益を狙うことが可能です。株式相場の下げ局面であっても利益を出すことが出来る点などから考えると、まとまった資金はヘッジファンドで運用するのがおすすめです。

 

退職金はまとまった金額であることが多いですから、何で運用するべきかわからない方も多いと思います。自身で大きな金額を運用するのは気が引けるという人は、投資のプロに頼むことを考えても良いでしょう。

 

おすすめファンド

1、BMキャピタル
過去にマイナスを出した回数はゼロ回。かつ、年利10%以上と、東大・京大卒の外資系銀行経験者が納得の運用手腕で安定した運用を行ってくれます。資産を守りながらも、しっかり増やして行きたい方はチェックしておきたい国内ファンドです。
2、ひふみ投信
カリスマと呼ばれたファンドマネージャーが実際に投資先企業に赴き得た情報で、しっかり厳選された優良株式へ投資。知名度も抜群な、個人投資家たちに人気の国内ファンドです。

 

最後に、老後の資産運用で失敗してしまった事案を見てみましょう。成功事例もそうですが、失敗事例は貴重な教訓になること間違いなしです。

失敗談から学ぶ注意点

現役時代から投資や資産運用に慣れていた方なら自信の判断で行動することが出来ますが、退職金をもらって初めて資産運用を始めた方も大勢います。金融機関のオイシイ提案を鵜呑みにした結果、損失になった事例は数え切れません。歴史は繰り返すと言いますが、先輩たちの痛い失敗は繰り返さないよう気をつけましょう。

 

気をつけるべき点は以下の2つです。

 

  1. 分散投資は必須
  2. 期間限定高金利の定期預金+手数料の高い投資信託のセット

 

では、分散投資をしなかった場合の失敗例から見ていきましょう。

1、分散投資は必須

まとまった金額を受け取り、今までやってこなかった株式投資を始めたAさん。雑誌で見た人気銘柄に集中投資して大きな利益を狙った結果、その銘柄の株価はどんどん下がり最終的には損切りをすることに。Aさんが他の銘柄にも分散して投資していれば、損失は抑えられたはずです。

 

きっと投資や資産運用のプロに相談していれば、一つの銘柄に大きな資金を投入するようなアドバイスはしていなかったと思います。投資の最終判断はあくまでもお金を出す本人がするものですが、わからない場合は専門家の助言を仰ぐことも時には必要です。

2、期間限定高金利の定期預金+手数料の高い投資信託の抱き合わせ

振り込まれた2,000万円の退職金を、銀行に言われるがまま退職金特別金利(当時は年3%)の定期預金にしたBさん。もちろんお決まりの3ヶ月限定金利で、金利が下がる3ヶ月後には銀行から「金利が下がったので別の投資信託にしましょう。」との提案が。

 

しばらく使用予定の無かった貯金2,000万円を3ヶ月預けただけで10万円を超える利息受け取ったBさんは、投資や資産運用に対して興味を持つようになり、提案通りの投資信託を購入しました。

 

投資信託の購入手数料は税込みで3%を超え、信託報酬として毎年1%の管理手数料が引かれたことに加え、投資信託の成績も振るわず、結局気づいた頃には2,000万円が1,800万円に。定期預金だけであれば10万円の利息を受け取って終わりでしたが、次に進められた投資信託のせいで大きな損失を被った事案がよく見受けられます。

 

投資信託の成績が良ければ利益を出せますが、手数料が高い分、手数料分を上回る利益が出せなければ意味がありません。利益を狙うあまりリスクの高い投資信託を進める金融機関も多いですから注意が必要です。

まとめ

老後の資産運用の必要性についてご理解頂けましたでしょうか?個人や家庭の事情によって運用方針や、持つべき商品も変わります。もし初めて運用するという場合は、銀行や証券会社等の金融機関で行われているセミナーや勉強会に一度参加することをおすすめします。

 

人生100年時代ですから、ご自身もお金にも長生きしてもらえるよう、資産運用でしっかり備えましょう!

 

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おまけ~分配金の高い投資信託は危険か~

高い分配金を出す投資信託は金融庁からも厳しい批判を受け、実際に数も減少傾向にあります。運用効率が悪いとの理由で敬遠されがちですが、年金暮らしの世帯においては活用しても良いと思います。

 

そもそも分配型の投資信託で運用する際の狙いは「定期的な収入を得ること」です。年金の足しにしたいと考える世帯にはぴったりと言えるでしょう。どのみち使うお金なのであれば、貯金から引き出して使うより、運用しつつ引き出すほうが良いと思います。

 

反対に現役世代は「資産を形成する」運用を目指すべきですので、分配金の高い投資信託ではなく、資産成長を狙える再投資型が良いと言えます。再投資型(資産成長型)は、投資信託の価格の値上がりによって利益を狙うものなので、待つ時間も十分必要であると言えますね。

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