必見!株式投資で得た利益に対する確定申告方法とは?

失敗したくない退職金運用での注意点

「今年始めた株で利益出たけど、確定申告って必要なのかな?」
「確定申告って具体的にどうやればいいの?」

毎年やってくる確定申告の時期。

毎年行っている方ならまだしも、今年初めて行う方は非常に手間も多く、何も知らないと非常に時間がかかってしまいます。

ちなみに今年株式投資で利益を出した方はもちろんですが、株式投資で損失をしてしまった方も条件次第では確定申告が必要になってきます。

そこでこの記事では、確定申告が必要なパターンや株式投資の利益に対する確定申告の方法や手順など、わかりやすく解説しています。

しっかり確定申告に備えて漏れがないようにしましょう!

サラリーマンや公務員は?確定申告が必要な2つのパターン

失敗したくない退職金運用での注意点

サラリーマンや公務員は職場で年末調整によりその年の税額を確定させていますので、通常は確定申告を行う必要はありません。

こちらに確定申告が必要な条件をまとめてみました。

確定申告が必要な条件

しかし、これから述べる2つのパターンでは申告が必要となりますので、注意が必要です。

20万円以上の所得がある

まず、給与所得・退職所得以外に年間20万円を超える所得がある場合は確定申告が必要です。

会社からの給与は年末調整を受けているが、副業の株式投資などで年間20万円を超える所得がある場合は確定申告が必要となります。

ちなみに所得は以下の計算式で算出します。

失敗したくない退職金運用での注意点

では早速確定申告が必要な人について見ていきましょう。

給与を2か所からもらっていて給与所得以外に20万円以上の所得がある

2か所以上の会社から給与収入があり、年末調整をされなかった給与と給与所得・退職所得以外の株式投資など副収入の合計が年間20万円を超える所得がある場合も確定申告が必要です。

株式投資の所得が20万円に達しなくても、年末調整されなかった給与と合計すると20万円を超えるときは、注意が必要ですね。

詳しくは、国税庁HPを参照してください。

ちなみに、株式投資の利益に対する確定申告には、証券会社で開設する口座タイプにも違いがあります。

失敗したくない退職金運用での注意点

それぞれ見ていきましょう。

確定申告が不要になる口座タイプ

株式投資では、証券会社に口座を開きます。その口座タイプによって、確定申告が必要か不要かに分かれます。

一般口座

一般口座は原則確定申告が必要です。

ちなみにこの口座では、証券会社から「年間取引報告書」が送られてきません。

したがって、申告書を作るために、自分で1年間分の取引結果を調べて損益を計算しなくてはいけません。

特定口座(源泉徴収あり)

この口座タイプの場合は、株式の譲渡益から税が源泉徴収されるため、確定申告が不要となります。

したがって、前で述べたケースに該当する場合でも、株の収益部分に限っては申告する必要はありません。

特定口座(源泉徴収なし)

特定口座のもう1つのタイプである「源泉徴収なしタイプ」は、確定申告が必要です。

証券会社が年間の取引を計算した「年間取引報告書」を送ってくれるので、それを基に申告書を作成することになります。

さて、ここまで株式投資で得た利益に対して確定申告が必要な条件や口座タイプについてみてきました。

次には、株式投資で出てしまった損失についてどうすればよいのか見ていきましょう。

株式投資で出た損失は「損益通算及び繰越控除」

失敗したくない退職金運用での注意点

株式投資では損失が生じる場合があります。

損失が生じた場合に税金はかかりませんが、確定申告を行うと様々なメリットがあります。

それが「損益通算」と「繰越控除」です。

株式投資で出た損失は、他の株式や配当金収入と損益通算できる

株式投資で生じた損失は、確定申告を行うことにより、他の株式投資による利益や配当金収入と相殺することができます。

特定口座(源泉徴収あり)の場合は、1つの口座内での株式譲渡損益や配当金の損益通算は証券会社で行ってくれるため申告は不要ですが、複数の証券口座にまたがって損益通算しようとすると申告が必要になります。

例えば、特定口座(源泉徴収あり)で取引をしている場合、A証券会社の株式投資で200万円の損失が生じても、別のB証券会社で100万円の利益が出た場合はその利益に税金がかけられてしまいます。

この場合B社で生じた100万円の利益に対する税金がすでに源泉徴収されていますが、申告を行うことでその源泉徴収された税金を取り戻すことができるのです。

また、株式の配当金収入が10万円あっても、株式投資で100万円の損失が生じた場合は、両者の損益を相殺し、税金をゼロにすることが可能です。

なお、特定口座(源泉徴収なし)や一般口座の場合は、1つの口座内でも損益通算はしてもらえないため、申告を行う必要があります。

上場株式の損失を一般株式やFXの利益と損益通算はできませんので、ご注意ください。

株式投資で出た損失は、次年度以降繰越控除できる

株式投資で出た損失は、確定申告を行うことにより翌年度以降3年間にわたり繰り越し、各年の利益から控除することができます。

例えば例として、今年株式投資で100万円の損失を出し、それを繰り越した場合をイメージとしてまとめてみました。

失敗したくない退職金運用での注意点

翌1年目に30万円の収益を上げた場合、今年出した100万円から控除されます。

翌2年目にも30万円の利益を上げた場合、前年の余った控除額70万円から相殺できます。

控除枠で相殺した場合、利益として計上はしないので、課税対象分はゼロになりますね。

ただ注意しておきたいのは、損失分を繰り越せる期間は最大で3年までで、4年目に繰り越すことはできません。

なお、前項の損益通算では、特定口座(源泉徴収あり)で同一口座内の場合には、証券会社の方で損益通算をしてくれましたが、損失の翌年度以降繰越はしてくれないため、自分で申告しなければなりません。

確定申告の方法と手順

失敗したくない退職金運用での注意点

これまでみてきたように、株式投資で利益や損失が生じると、その所得金額や証券会社の口座タイプ、また損失通算や損失繰越を行うかどうかで、確定申告の必要性が決まります。

一般の会社員の方が副業で株式投資を行うケースでは、特定口座(源泉徴収あり)を持つ割合が多いとみられますが、その場合は損益通算や損失繰越しの場合を除き申告の必要はありません。

ここでは、株式投資における確定申告で必要となる書式や書類を掲載します。

株式投資の確定申告における必要書類

ケース区分 必要書式・書類
・特定口座
(源泉徴収なし)
・利益が発生
・取引証券会社が1社
申告書B(第一表、第二表)
申告書第三表(分離課税用)
特定口座年間取引報告書
給与所得・公的年金の源泉徴収票
・特定口座
(源泉徴収なし)
・利益が発生
・取引証券会社が複数
申告書B(第一表、第二表)
申告書第三表(分離課税用)
株式等に係る譲渡所得等の計算明細書
特定口座年間取引報告書
給与所得・公的年金の源泉徴収票
・一般口座
・利益が発生
申告書B(第一表、第二表)
申告書第三表(分離課税用)
株式等に係る譲渡所得等の計算明細書
1年の取引の損益が計算できるもの
(取引報告書、受渡計算書など)
給与所得・公的年金の源泉徴収票
・特定口座
(源泉徴収あり)
で利益が発生
・他の特定口座
・一般口座で損失が発生
申告書B(第一表、第二表)
申告書第三表(分離課税用)
株式等に係る譲渡所得等の計算明細書
特定口座年間取引報告書
給与所得・公的年金の源泉徴収票
申告書付表
(上場株式等に係る譲渡損失の繰越用)
・特定口座
(源泉徴収なし)
・一般口座
・損失が発生
申告書B(第一表、第二表)
申告書第三表(分離課税用)
株式等に係る譲渡所得等の計算明細書
特定口座年間取引報告書
1年の取引の損益が計算できるもの
(取引報告書、受渡計算書など)
給与所得・公的年金の源泉徴収票
申告書付表
(上場株式等に係る譲渡損失の繰越用)
その他共通に必要なもの 印鑑
個人番号カード、通知カード、
個人番号記載住民票写し
または住民票記載事項証明書
(個人番号カード以外は、運転免許証など
本人確認書類が必要)

では実際に手順を見ていきましょう。

株式投資の確定申告手順

株式投資で損失が発生し、損益通算や損失繰越を行う場合に、自分でゼロから申告書を作り上げようとするとミスを犯しやすく、また大変な苦労を伴います。

このような場合は、国税庁の「確定申告書作成コーナー」を利用するのが、わかりやすくて大変便利です。

このコーナーでは、画面の案内に従って入力していけば申告書が作成されます(印刷もできます)。

今回は、このコーナーを使って実際に株式投資にかかる申告書を作ってみましょう。

ちなみに今回は以下のモデルの場合で作成します。

・会社員で給与所得あり
・特定口座(源泉徴収あり)
・株式投資で100万円の損失が生じた
・株の配当収入が10万円あった
・株式の損失と配当収入があったのは別口座
・損益通算・損失繰越を行いたい

(注)損益通算・損失繰越を行わなければ、申告不要のケース

まず、「国税庁の確定申告書作成コーナー」を開きます。

【申告書・決算書・収支内訳書等作成開始】をクリックします。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

申告書の提出方法を選びます(ここでは【書面提出】)。↓

失敗したくない退職金運用での注意点

パソコン環境やプリンタ接続の確認にチェックを入れます。チェックが終わったら、画面右下の【次へ】をクリックします。(以下、同様の操作方法が多いです。)↓

失敗したくない退職金運用での注意点

【所得税コーナーへ】をクリックして進みます。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

株式投資の申告は、中央の【左記以外の所得のある方】の作成開始をクリックします。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

申告書の提出方法・生年月日を入力します。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

画面の案内に従って、「給与所得の源泉徴収票」に基づき、給与所得のデータや生命保険料など所得控除の数値を入力します。

会社で年末調整済みの場合でも、株式投資にかかる所得の申告を行う場合は、給与所得や源泉徴収税額、社会保険料をはじめとする所得控除額などの情報を入力しなければなりません。

年末調整済みでも、その後の申告内容がトータルの最終情報となるのです。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

給与所得の入力が終わったので、次は株式投資の情報を入力します。下段の分離課税の所得で、【株式等の譲渡所得等】に入力していきます。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

証券会社から送られてきた【「特定口座年間取引報告書」の内容を入力する】をクリックします。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

上場株式の取引において、180万円で買ったものを80万円で売って100万円の損失を出しましたが、その数値を入力します。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

次に進み、配当所得の課税方式では、損益通算を適用するために【申告分離課税】を選びます。

なお、【総合課税】を選択すると「配当控除」が受けられますが、「損益通算」は受けられません。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

次は、【配当等の支払通知書などの内容を入力する】をクリックします。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

上場株式等の配当等に関する事項の中で、【個別に配当等を入力(訂正等)する】をクリックします。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

配当金支払通知書を基に、金額等を入力します。この例では、10万円の配当金収入がありました。

この配当金には、所得税と住民税合わせて税率20.315%、20315円が源泉徴収済みです。

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

入力が終わったら、【入力終了(次へ)】をクリックします。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

前年から上場株式の譲渡損失を繰り越しているかの質問です。

ここでは、【いいえ】をクリックします。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

今まで入力した株式関係情報の集計結果が表示されます。
株式の譲渡所得は、マイナス100万円となっています。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

次の画面に進むと、株式譲渡損失と配当所得との損益通算、また株式譲渡損失の翌年度以降への繰越が自動計算されています。

配当所得10万円と株式の譲渡損失100万円が損益通算されて90万円の譲渡損失となり、その額が翌年度以降に繰り越されているのがわかります。

損益通算後の配当所得金額はゼロとなり、源泉徴収された税金が戻ってくることになります。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

翌年度以降に繰り越される損失の金額は、90万円となっています。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

最後に、住所・氏名などの情報を入力します。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

マイナンバー情報を入力すれば終了です。↓

申告書・決算書・収支内訳書等作成開始

すべて入力が終了すると、申告書の印刷メニューがあり、必要な申告書一式をプリントすることができます。

それに、「給与所得の源泉徴収票」や「特定口座年間取引報告書」など手持ちの必要書類を添付すれば、申告書一式が完成します。

チェックリストも打ち出すことができるので、書類に漏れがないか確認もできます。

(注)入力してある数字は架空のものです。途中、住民税関係の入力画面などは省略しています。

ここまでのまとめ

会社員の方は、通常職場の年末調整でその年の税額を確定させるため、確定申告の必要がなく、申告事務に縁がない方も多いといえます。

また、副業で株式投資を行う方でも、証券会社に特定口座を開き、確定申告のことはあまり考えない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、特定口座でも「源泉徴収なし」の場合や一般口座を選択されている方は、申告の必要があるため注意が必要です。

さらに、「特定口座(源泉徴収あり)」を選び、申告の必要がないと思われている方でも、上場株式の譲渡損失が生じた場合に、複数の証券口座にまたがって損益通算する、あるいは損失の繰越控除を行うためには申告を行うことが必要です。

このような場合に申告を行わないと、税法上せっかく設けられている特典を利用できず、税金を多く払い過ぎることになってしまいます。

また、申告するにあたっては、申告書をわかりやすく作成でき自動計算もしてくれる、国税庁の「確定申告書作成コーナー」の利用がおすすめです。

会社員で株式投資など副業を行われている方は、これを契機に確定申告を身近なものとし、より一層の情報収集や知識習得に努めていただきたいと思います。

ちなみに関連記事として、こちらの記事もよく読まれていますので気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか?

>>株の買い方決定版!図でわかる超超初心者向けの解説

>>絶対に負けない株の買い方とは?

Twitterでフォローしよう