外資系金融のプロに聞いた!絶対に負けない株の銘柄選び方法

絶対に負けない株の買い方

株の銘柄選び。負けない株の銘柄を選ぶのは、至難の業。特に株式投資初心者の方の中には、どの銘柄が上がるかなんてわからない...そうお悩みの方も多いでしょう。

 

そこで、今回マネーブリッジ編集部が今度独立予定の金融のプロS氏に「金融のプロ流!絶対に負けない株の銘柄選び」を聞いてきました。投資のプロによる株の買い方は意外とシンプルで、株式投資初心者の方にも十分真似できるものでしたよ。株式投資における負けない銘柄選びの方法が知りたい方には、是非読み進めて見てください。

 

この記事の要点

・投資先企業を丸ごと買収できるか?という観点に立ち、PBE1を割っている銘柄から検討していくことが大切。
・銘柄選びに時間を割けないという方は、割安株投資がメインのファンドに資産を預けることを検討するのもあり。

 

負けない株はこう選ぶ!プロの秘策とは

以下、マネーブリッジ編集部と投資のプロS氏との会話です。難しい投資の専門用語は出てきませんので、まずは一通り読み進めて見てください。

企業価値と株価のひずみに目をつけよう

S氏
負けない株。そうですね、まず日本株銘柄には適切でない株価がたくさん存在するんです。

 

編集部
それって、どういう意味ですか?

 

S氏
たとえばボロ株といわれる、日本の価値のない株を知っていますか?会社自体、50億以上も借金があり、また、売り上げが10億もない会社の株式銘柄がなぜか割高な2500円で取引されたりしています。本来なら、1万円もらってでも保有したくないような株ですよ?

 

編集部
えーっ?そんな会社が、上場会社のなかにあっていいのですか?上場するって、すごい会社ってことでしょ?

 

S氏
日本の高度経済成長時やバブル時など、日本に勢いがあったときに一気に売り上げをたてて上場した会社が多数あります。でもその後、実業がおいつかなくて売り上げもなく、中身がからっぽのまま「マネーゲーム」として投資家に遊ばれてしまう場合もあります。

 

編集部
たしかに。50億の赤字で、売り上げも10億(利益もほぼない)株の銘柄なんて、普通は買わないですよね。株の買い方がわからない僕でも、それはわかります。

 

S氏
こんな会社、上場会社のなかにも30社以上あります。これは極端ですが、要するに、企業の株価は必ずしも適正ではない形で存在するってことなんです。逆にものすごい売り上げで、本来10000円くらい株価がつかないとおかしい会社がなぜか5000円で売っているということもあります。僕の会社は、このような会社の株を買います。言うならばここが、株の銘柄選びのポイントです。

 

編集部
現在何らかの原因で割安で放置されている株式も、いつかはどこかのタイミングで適正な株価に戻るときがあるということですね?そして、そこで儲ける。資産運用に株が適しているって意味が、少しわかった気がします。

 

S氏
そうです!そこで僕の会社は、利益をつかみにいきます。5000円どころか、4000円やそれ以下に下がったりしてもらえると嬉しいのです。安く買えますからね。安く仕込んで、適正価格に戻ったら売る。ずっと、買い増しを続けていきます。株の買い方を学ぶには、まず株の適正価格を知らなければなりません。

買い占めた銘柄が下がってしまったら

編集部
なるほど、でも、購入した株の銘柄がものすごく下がったらどうしますか?どんどん買い占めた銘柄の株価がもっと下がって、ぜんぜんあがらなかったら大損ですよね?

 

S氏
願ったり叶ったりです。買います、資金が続くまでどんどん買いますよ。

 

編集部
え、でもそこでたくさん購入しても、市況によってなかなか株価が回復しない場合だってあると思うんです。そうすると、保有株の価値も、どんどん減ってしまいますよね。結局株って、安く買ったものを高く売らなければ儲からないじゃないですか?どんどん購入した株が売れないって、投資家としてものすごく怖いことですよね?

 

S氏
僕たちは、市場での売買だけを考えていません。そのまま、たくさん株を購入するとします。そうすると、少数株主から、大量に保有をする株主へとなっていきますね?つまり、その会社に対して「影響力のある株主」になっていくわけです。

たとえば、会社の発行する株式の2割前後でも保有できれば、総会での発言権も大きくなります。また役員として一人こちらの会社から送ることだって可能になっていきます。

 

編集部
え?役員を送るんですか?Sさんの会社から?

 

S氏
そうです。役員を送り、会社の運営に対して参画します。基本的に財務内容がよくて業績のいい会社の株を買っているので、そのまま参画させてもらっても、全然いいのです。IRの体制を充実させるよう提言したり、自社株買いを促し、企業価値を高めるよう積極的にアドバイスもします。

どの上場企業も、ファンドからの提案には耳が痛いものです。役員を送るところまでしなくとも、ファンド側からの企業価値を高める為の提案に応じてもらえれば、個人投資家を含めた株主達からは評価されて株価は回復していきます。結果的には、買値よりも高値で売却できることがほとんどです。

 

編集部
ということは、株を安く買って高く売るってだけの話ではないのですね?安く購入した株の株価がさらに下がったら、また買い増しをすればよく、別にその株価が上昇しなくても、安いままなら株式の保有率を増やし、その会社に対して影響力が高まった段階で、株価を上昇させられるよう積極的に働きかけをしていけばいいということ。でも、もし株式を買い占めている最中に株価が上昇してしまったらどうしますか?もう、買占めはできませんね?

 

S氏
そうですね。でもその時は、普通に市場で売りますよ。株価があがったのですよね?なら売ります。売って、利益をだします。

 

編集部
なるほど。つまり、その方法で株の銘柄を選べば、株価があがってもさがっても負けないということですね。どっちに転んでも負けない感じが、資産運用にはもってこいの手法のような気がしますね。

 

アクティビストによる負けない株の買い方

 

S氏
そうですね。株価に一喜一憂しないので、投資家さんは気持ちが楽だと思います。負けない株の銘柄選びとはつまり、企業価値の見抜き方と言えます。株式投資とはそもそも、最初の企業分析、株の銘柄選びの時点でもう勝負は決まっているんです。私は今後もプロとして、絶対に負けない勝負、株の銘柄選びをしていくつもりです。

日本株が回復してきているので今は無理ですが、リーマンショックの直後なら、売り上げ10億、利益3億以上だしている優良企業を、4億円で買えたときもありました。

あまりに株価が下がりすぎて、簡単に買い占めができた時があったのです。今株価が回復して、4億では買えませんが。でも、今でもそれに近い会社がまだあるのです。僕はそこをひたすら株価とにらめっこしながら、ゆっくりゆっくり購入しているんです。

 

編集部
なるほど、負けない株の買い方とはつまり、企業の価値そのものをしっかりと算定して、銘柄選びを行うということですね。株を買うときには、そこまでを見越して銘柄を選んでいるということ。よくわかりました。

 

さてこれが、Sさんと最初に交わされた会話でした。負けない株の買い方についてのレクチャーは、以上の内容です。S氏からは買い方というよりも、買う行為についての考え方を学ばせてもらいました。

 

また話を聞いているうちに、こういう投資手法は外資系ファンドに似ているなと思ったのです。しかし、それもそのはず、このS氏は米国投資銀行で実務を経験された、プロのヘッジファンドマネージャーだったのです。

 

Sさんの華々しい経歴の話は置いておいて、Sさんの話で株を買う行為についての考え方までは理解できたと思います。続いては、ここまでの内容を踏まえ実践編として「負けない株の銘柄選び」について見ていきます。

勝てる銘柄は、企業買収のつもりになって買う

プロのヘッジファンドマネージャーS氏の話から、負けない株の銘柄選びの際には、その企業をまるごと買収するとしたらという視点に立つことが大切ということでしたね。

 

投資を検討している企業が「まるごと買収する価値がある企業(=本来の企業価値に対して株価が割安)なのか」を考えるために、まず実際の株式企業の価値(純資産)と株価(時価総額:証券取引所で売買された株価の当日の終値に発行済株式数をかけたもの)に差がどれくらいあるかをみていくことにします。

 

 

3つの会社

 

純資産(資産の総額から負債の総額を差し引いた金額)はそれぞれ100億円あるということなので、ここでは簡単に理解するためにA 社も B 社も C 社も 100 億の現金がある会社だと考えてください。借金(負債)3社ゼロとしましょう。

 

まず、C社からみてみます。時価総額は200万株x1500円で30億ですね。もし株価に変動がなかった場合、あなたは 30億あればこの会社の発行済み株式をすべて買うことが可能と考えられます。

 

つまり 30 億を用意し、C の会社の発行済み株式の半分以上を入手し過半数となった上で経営権を握ります。そして、すぐさま会社を解散、清算に入った場合、純資産である100億の現金は自分の手にのることになります。結果、株式の購入資金である30億を差し引いた70億を儲けることができましたね。

 

こんなおいしい話がどこにあるのだと思うかもしれませんが、事実、株式市場にはこのような状態の企業がごろごろ存在します。ではいったいなぜこのような、「逆転現象」(時価総額<実際の価値)が起きるのでしょうか。もうお分かりだと思いますが、それは株価が低いからです(この場合1500 円)本来、会社の純資産が100億あるのであれば、少なくとも適正株価は5000円以上(100億÷200万株)になって普通です。しかし、そうはならないのですね。

 

市場にはこのような、「ゆがみ」が存在するのです。すなわち、正しい企業価値判断がなされているのは時価総額と純資産額が同額であるA 社となります。逆に、B 社は株価が高すぎです。こんなに高くなる理由が他にあるはずです。理論を学んだ人は、冷静に理由を探そうと考えるようになります。

 

さて、この市場のゆがみを見つけるには、ゆがみが生じる原因を知っておく必要があります。そこで、続けてそんなゆがみの生じる一例を紹介していきます。

目先を追う投資家に惑わされない

2014年10月エボラ出血熱の報道により、17日までアゼアス「3161」は連日ストップ高(下図、赤丸)になっていました。

 

アゼアス20日
参照:モーニングスターHP
※赤、黄色線はマネーブリッジ編集部加筆。

 

これはエボラ出血熱が世界に広まると、防護服の製作メーカーであるアゼアスに脚光が浴びるだろうと考え、アゼアスの株に買いが殺到した、つまり投資家の投資行動の結果です。

 

15日あたりから三日連続でストップ高となりましたが、17日には少し落ち着き、週をまたいで 20日月曜日には一気にストップ安(下図、黄色丸)になりました。短期的に目先の利益を株投資で儲けようとする人がいる限り、企業本来の価値に関係なく株価は簡単に乱高下します。

 

しかし、これを読んでいるあなたは、このような投資行動はしませんよね?なぜなら、投資先企業を買収する価値があるかないかをみながら銘柄を選ぶようになっているからです。突発的に起きた事件や現象による、株価の一時的な暴騰暴落に一喜一憂することはありません。

 

ここで大事なのは、短絡的な利益を追求する投資家の存在によって、株価は時期によっては適正価格から大きく外れ、市場に「ゆがみ」が生じる場合があるということです。このような市場のゆがみを見極められるようになることが、負けない株の銘柄選びの第一歩。とはいっても、市場のゆがみを見つけるのは投資初心者には難しいのが本当の所。

 

そこで続いては、投資初心者でも簡単に市場のゆがみを見つける方法を伝授します。

PBRを重視する

そんな市場のゆがみを見つける、重要な指標としてPBR(株価純資産倍率)があります。これは、時価総額(株価に発行済株式数を掛けたもの)と純資産のバランスについて一目で理解する指標です。つまりPBRを見ることにより、投資企業の本来の価値より、ついている株価は割安かまたは割高なのかを知ることができます。

 

PBR=1の場合、投資企業の本来の価値とついている株価が同額で適切な価値がついている企業となります。よって株価と株で勝つためには本来の価値より割安となっている銘柄を選ぶ必要がある点で、この PBR が 1を割っている銘柄を選びましょう。

 

数十億を運用するヘッジファンドマネージャーの負けない銘柄選択も、最初の一歩はまずここから始まっています。個人投資家と何も変わりませんね。自信をもって、PBR からソートをかけていきましょう。各証券会社などの無料ツールがありますので、そこでまず PBR1以下を検索してみてくださいね!

 

スクリーニング
引用:トレーダーズウェブ 無料スクリーニングツール

 

>>株式投資で割安株を見つけるのに役立つスクリーニングとは?

余裕があるならROE、PBRもチェック

投資初心者の方であれば、まず先述したPBR1以下に焦点をあてて負けない株の銘柄選びを行っていくべきです。しかし、さらに余裕がある方はROE、PBRの2つの指標も合わせて意識しておくことでより精度の高い株の銘柄選びが出来るでしょう。

 

各指標については、以下1つずつ紹介していきます。

ROEは10%以上

次に確認する指標は、ROE(自己資本利益率)です。その年の純利益を純資産で割ったもので、企業が自己資本を使ってどれだけ効率的に利益を生み出したかを表す数字です。この数字から、企業の運営の効率の良さがわかります。

 

日本の上場企業のROEは10%前後といわれていますので、資本効率を見るうえで参考にしましょう。こちらは、あくまで数値として簡単に押さえておけば良いですね。

 

日本企業の自己資本利益率(ROE)が3年ぶりに低下する。企業の効率性を示す代表的な指標で、2018年度は9.8%と前年度より0.6ポイント低下し10%を下回りそうだ。

引用:>>日本経済新聞 ROE、3年ぶり低下 18年度は10%割れ(外部リンク)

PERは10倍以下

次にみる指標は、PER(株価収益率)です。PER はPBRと同様に、純利益と時価総額のバランスをみています。株価が本来の企業価値より、割安か割高かを見ることが出来ます。

 

例えば純利益1億円、発行済株式が100万株だった場合1億÷100万株=100円となります。この会社の1株に対する利益は100円となります。さて、この会社の株式が現在1株5000円だとしましょう。この会社の利益は1株当たり100円でしたので、一株5000円となると実際の株価は50倍と割高に感じますよね。つまり、PERは数値が高いと今の株価は割高、低いと今の株価は割安というのが基本の見方となります。

 

因みにPERは、主に10倍程度が適正とされています。それよりも高ければ割高、低ければ割り安と判断することが出来るでしょう。

 

さて、ここまで市場のゆがみを見つける3つの指標を表にまとめてみました。株の銘柄選びの際には、是非以下の指標を軸に投資銘柄を吟味できると良いですね。

 

負けない株の銘柄選びで活用したい3つの指標

PBR 1以下
ROE 10%以上
PER 10倍以下

負けない株式投資の銘柄選びは難しくない

さて、ここまで負けない株の銘柄選び方法について見てきました。負けない株の銘柄選び方法が分かっても、実践するとなるとなかなかうまくいかないもの。投資は経験を積みながら上手になるものですので、じっくり時間をかけて慎重に割安銘柄を選出出来ると良いですね。

 

銘柄選びに時間を割けないという方は、割安株投資がメインのファンドに資産を預れば銘柄選びからS氏のようなプロにお任せで自然に同じような投資方法で投資が出来ますので、ファンドへの投資を検討されても良いでしょう。

 

本サイトでは実際に割安株投資で投資を行っているヘッジファンドも紹介していますので、是非、そちらも参考にしてみてください。

 

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