50歳以上にぴったりな運用手法

退職金

50代は、退職後の老後資金を準備する時期。

 

年金の受給開始時の確認、開始までの資金確保を検討しなければなりません。多くの方は子供の独立で学費もひと段落、住宅ローンも完済する時期でしょう。

 

しかし定年後は老後の生活資金以外にも介護、相続、家のリフォームや子供の結婚などの資金ニーズが発生し、貯金を切り崩すだけでは60歳から余裕のある生活は望めません。

 

そこで、マネーブリッジ編集部が50代から始めたい、老後にゆとりをもたらすための資産運用法をご紹介します。

50代を襲う老後の4つのリスク

退職後には以下の5つのリスクが、あると言われています。

 

退職後に考えられるリスク

老後のリスク お金に関するリスク
長生きリスク 生活費・医療費・介護費が必要になる。長生きすることで貯蓄を切り崩すことになるので年金だけでは足りなくなる可能性がある。
インフレリスク 物価上昇に伴い、支出が増える。年金は増えないので生活費が足りなくなる。銀行預金の価値が下がる。
晩婚化・晩産化のリスク 晩婚化で定年後に教育費・住宅ローン・介護などの資金ニーズが重なるリスク。
金銭感覚のリスク 現役時代と同じ生活水準を落とすことできず年金では足りないので資金を切り崩すことになる。

 

このように、退職後は4つの金銭にかかわる問題が生じます。

 

特筆すべきは、長生きリスク。

 

厚生労働省の調査によると、日本の平均寿命は右肩上がり。直近の調査でも、日本人の平均寿命は男性81.09歳、女性87.26歳(>>2018年厚生労働省 平成29年簡易生命表(外部サイト))と、5年に渡り継続して伸び続けています。

 

長生きリスク
参照:>>内閣府男女共同参画局HP 平均寿命と健康寿命の推移(外部リンク)

 

日本の財政状況を考えると医療費負担が増え、公的年金が減らされると予想され、この長生きリスクは最も大きな問題になるでしょう。

 

この4つのリスクを乗り越えるためにも、50代から早めに資産運用が出来ると良いですね。では、次に具体的に老後にかかる支出と収入を見てみましょう。

老後の支出と収入

まずは、支出です。

 

退職金8割
参照:>>NIKKEI STYLE 気になる隣の退職金 半数以上は生活費に(外部リンク)

 

生活費
参照:>>総務庁統計局 家計調査 高齢夫婦無職世帯の家計収支(外部サイト)

 

退職後の支出の8割は生活費で、総務庁統計局の調査によると高齢夫婦の生活費は平均約24万円/月かかると言われています。つまり老後にも、最低約25万円程生活費として日々の生活に必要な計算です。

 

たとえ夫婦のどちらかが先に他界したとしても、最低限14万円~18万くらいは必要ですね。

 

次に収入ですが、資産運用をしなければ主に年金のみになります。ここで、例をあげて見てみます。

 

例)50代夫婦
夫・会社員  1965年生 
妻・専業主婦 1965年生 

厚生年金加入歴:38年。平成15年3月までの平均標準報酬月額41万円、平成15年4月以降の平均標準月額は60万円。妻、国民年金加入。

 

このケースで考えると、夫は65歳から老齢基礎年金+老齢厚生年金=約230万円/年、妻は老齢基礎年金のみ=約78万円/年で、合計約308万円/年の支給になります。

 

これを月額計算すると、月25.6万円。

 

しかし、最低生活費が、20万円はかかるとすると、これに医療費・介護費・家のリフォーム・車の買い替え・子の結婚など予想外の出費が発生した場合や配偶者の死により年金が減額された時場合は、たちまち家計は成り立たなくなるでしょう。

 

そのようなことからも、老後の資金は50代の今から少しずつ準備しておけると良いですね。

50代で貯めるべき老後の資産運用に必要な資金額

>>公益財団法人の生命保険文化センター「平成28年度 生活保障に関する調査」(外部リンク)によると、老後余裕ある生活を送るには月額約36万円必要とのこと。年金だけでは、なかなか余裕ある生活は送れません。

 

さてここで、老後までに必要な金額を例で見ていきましょう。

老後までに必要な金額の具体例

 

例)夫65歳 妻65歳
1、夫は65歳で退職 60歳~65歳まで嘱託社員 妻 専業主婦。
2、公的年金額 夫婦合わせて23万円。
3、平均余命は20年とする。

 

この場合、余裕ある生活をするとなると、36万円/月-年金23万円/月=13万円/月不足となります。

 

さらに平均余命まで生きるとすると、13万円×12カ月×20年=3,120万円を50代~退職までに補わなければなりません。

 

続けて、50代で始める資産運用で老後資金を作るには、毎年どれくらいの金額を積み立てて行けば良いかを見ていきます。今回は、減責基金係数(げんさいききんけいすう)という計算式を用います。

減責基金係数とは?

減責基金係数とは、一定の複利運用(投資で得た利益を再投資し、元本を増やしながら運用)をしながら何年後にいくら得るには、毎年いくらずつ積み立てればよいかを見る場合に使う数字です。

 

この数字を使えば、将来の目標額を貯めるためには、毎年のいくらずつ投資していけばよいかを知ることができます。

 

例として、50代から退職までの間10年間の間で、3,000万円を貯めるとします。退職金を2,000万円とし、残りの1,000万をためるには、年利2%で資産運用した場合、50代~退職まで毎年いくらずつ投資すればよいかを減責基金係数表を用いて計算します。

 

年率と年限が交差する数値を、計算式に当てはめて計算します。計算式は「将来の必要金額×減責基金係数{利率÷(1+利率)期間-1}」です。

 

減責基金係数表(年間積立必要額早見表)

年/年率 1.00% 2.00%
1 1.00000 1.00000
2 0.49751 0.49505
3 0.33002 0.32675
4 0.24628 0.24262
10 0.09558 0.09133

 

すると、1,000万円×0.09133=913,300円つまり76,108円/月の積立が必要です。50代で住宅ローン完済済みや子供の独立で教育資金が必要なくなると考えると、毎月7万円の投資はそこまで負担にならないと思います。

 

では、実際50代でもできる資産運用で、どのように上記の例のような年利2%の複利運用を行うかについて見ていきましょう。具体的な運用方法を見ていく前に、50代からの資産運用で気を付けたい2つのポイントについて説明しておきます。

50代からの資産運用2原則

50代からの資産運用2原則は、以下の2つとなります。

 

1、長期投資で分散投資をする。

2、流動性が高めの商品で運用。

 

まず、50代で退職まで時間のある会社員の場合は、短期売買で利益を狙うよりも、無理せず長期的運用を行い安定的に資産運用を行いたい所。

 

長期投資をする上で重要なのは「分散投資」。

 

分散投資

 

例えば、資産を日本株式のみで運用していたら、日本の株式市場の相場の動きに影響を受けます。

 

しかし、資産を日本株式、債券、海外株式と複数の投資先に分散して投資することで、1つの投資先で相場の動きの影響を受け損失が出ても、他の投資先で利益を出せれば、損失分をカバーすることが出来ます。

 

以下、各金融商品単体にそれぞれ投資した場合と、6つの金融商品へ分散投資をした場合(6資産均等に分散投資をした場合)の値動きを表したグラフです。

 

分散投資をした場合は、単体金融商品へ投資新た場合の値動きと比べて、ゆるやかで安定した動きとなっていることがわかります。

 

みずほ銀行

参照:>>みずほ銀行HP 分散投資のススメ(外部リンク)

 

このように、50歳からの資産運用は値動きの影響を最大限に抑える為に、長期的な分散投資で安定した運用を心がけるのが良いでしょう。

 

そこでここに、50代から資産運用を始めるあなたにおすすめの金融商品を紹介します。

50代向けのおすすめ金融商品

50代では安全性・収益性・投資期間を考慮し投資信託、ヘッジファンドを利用した資産運用がおすすめです。

投資信託

投資信託は、金融商品を購入するだけでその後の運用はプロにお任せできる投資商品です。

 

例えば、以下「ニッセイ日経225インデックスファンド」という投資信託であれば、ファンドを購入するだけで以下のような複数の株式に投資のプロが分散して投資を行ってくれ、その後の運用もお任せすることが出来ます。

 

投資信託
参照:>>ニッセイ日経225インデックスファンド(外部リンク)

 

続けて、50歳から投資信託へ投資するメリット・デメリットを見ていきます。

50歳から投資信託へ投資するメリット

・投資初心者でもプロの力を借り手軽に投資を始められる。
・手間をかけずに分散投資でリスクを抑えた運用ができる。
・ネット証券を使えば自宅にいながら始めることが出来る。
・月々数千円からの少額から、投資を始めることが出来る。

50歳から投資信託へ投資するデメリット

・プロに運用をお任せするために、一定の手数料がかかる。

 

以上のように、運用に多少の手数料はかかりますが、投資初心者でも手軽に少額から始められる点は嬉しいところ。まずは様子を見ながら少しづつ資産運用を始めていきたいとお考えの方は、50歳から投資信託で資産運用を始めてみても良いでしょう。

 

投資信託での運用を始める際は、iDeCo(イデコ) やつみたてNISA(ニーサ) などの非課税制度も活用したいところ。投資の非課税制度については以下記事にまとめましたので、気になるかたはどうぞ。

 

>>積立NISAとiDeCoを徹底比較!お得な商品はどちら?

ヘッジファンド

ヘッジファンドもお金を預けるだけで、その後の運用はプロにお任せできる金融商品です。先述した投資信託と類似している点が多く見られますが、投資家の募集形式・手数料体系・運用手法に違いが見られます。

 

ヘッジファンドと投資信託の違い

 

まず、ヘッジファンドは投資信託とは異なり証券会社などを通して大々的に多くの投資者を募集することができません。その代わり、投資信託より運用方法に関する縛りが緩く、投資信託より戦略的でダイナミックな運用を行うことが可能です。

50歳からヘッジファンドへ投資するメリット

・投資信託より、比較的まとまったリターンを期待できる。
・プロにお任せで、初心者でもリスクを抑えた運用が可能。

50歳からヘッジファンドへ投資するメリット

・最低投資額が1000万円~と高額。
・ファンドとの、直接契約が基本。

 

ヘッジファンドの平均リターンは10~20%程と、3~5%程のリターンで落ち着きがちな投資信託と比べると比較的まとまったリターンを期待できる点で、資産運用である程度のリターンを期待したい方は50歳からヘッジファンドで資産運用を始めてみても良いでしょう。

 

先述した通り、ヘッジファンドに関しては投資信託と異なり大々的に投資者の募集を行っておらず、情報収集に苦労しがち。以下ページで、編集部おすすめのヘッジファンドをまとめましたのでファンド選びの際には参考にしていただければと思います。

 

>>ヘッジファンドランキング~国内トップ3社を徹底解説(外部リンク)

 

最後に、まとめです。

投資初心者でも運用は可能

ここまで説明してきたように、リスク許容度が低く資産運用に時間がさけない50代の現役世代でも方法を選べば、ゆとりをもって資産運用することができます。

 

50代は余裕ある老後に向けて資金を増やせる最後の時期と言えます。自分に合った無理のない資産運用を心掛け、着実に資産を増やしていきましょう。

\誰かにも伝えたいと思ったらシェア/

Twitterでフォローしよう