リスク許容度別!資産5000万円で上手にポートフォリオを組むコツ

5000万円のポートフォリオ

5000万円を超えるまとまった資金はどのように管理するのがベストでしょうか?減らしたくないからと銀行預金で5000万円を眠らせておくよりも、ご自身にあった適切なポートフォリオを組めたら、納得の行く運用成果が期待できるでしょう。

ここでは5000万円保有者を対象に、それぞれのリスク許容度に合わせたポートフォリオをご紹介致します。せっかくの5000万円を失いたくないからと、運用に踏み出せない方も多いと思います。しかし、増やす努力をせずに使っていったら、5000万円あっても底をつくのは時間の問題ですよね。実はお金持ちほど資産運用をしているというデータがあるのでご紹介致します。

編集部員
さくら
万人向けのポートフォリオはありません。ご自身の取れるリスクに合わせて、5000万円の効率的な運用配分を考えていきましょう。

この記事の要点

・リスク許容度をベースにポートフォリオを組む
・ポートフォリオは見直しが必要

5000万円保有者は運用しているのか?

ある程度のまとまった資金があると、投資や運用等もせずに気楽に遊んで暮らせそうだと考えそうですが、お金持ちこそ運用しているという根拠があるのでご紹介致します。

お金持ちが毎年増加している

野村総研が毎年発表している、金融資産保有額別の階層区分データがあるのでご紹介致します。

金融資産保有額別の階層区分データ

(引用)
野村総合研究所「News Release 2018年12月18日」(外部リンク)

 

5000万円保有ですと、準富裕層に分類されます。日本全国5372.3世帯中、448.9世帯が準富裕層以上となりますから、現状100世帯中約8世帯で5000万円以上の金融資産を保有している計算になります。

このデータによると、準富裕層より上位区分の富裕層・超富裕層が増加している傾向にあり、増加している原因は、準富裕層が保有している金融資産(特に株式)の価格上昇によって、区分がランクアップしているとのことです。一度準富裕層以上になると、ピラミッドの上の方へどんどん流入していく可能性が高いということですね。

このことから、5000万円保有者の多くは運用をしているということが結論付けられます。また、富裕層が継続して富裕層で居続けているのは、労働による収入よりも、投資や運用による利益の増加が寄与しているからであるという法則もあります。

r>nの法則

これは、フランスの経済学者であるトマ・ピケティが唱えた法則です。rはリターンのことで、投資や資産運用による利益、gはグロースのことを指し、労働によって得られる収入のことです。

r>nの法則

ピケティは働いて対価として受け取る収入(g)よりも、投資や資産運用によって得られる儲け(r)の方が大きいことを発表しました。日々の労働をいくら頑張っても、投資や資産投資で得られる不労所得は超えられないということです。

保有金融資産額の高い階層は、労働してお金を作るよりも、今ある資産を元手に運用して増やす方がはるかに簡単で効率的であること実証していると言えます。

では、実際に運用すると言ってもどのような方法を取ればよいのでしょうか?運用方法をご紹介する前に、ご自身のリスク許容度について把握するところから始めてみましょう。

リスクとリターンについて理解する

リターンは利益のことですね。これについては皆さん正しく認識されていることと思います。問題は、リスクです。投資におけるリスクとは、価値が下落する可能性”ではなく、”リターンの振れ幅”のことを指します。

日本証券業協会 Lesson3リスクとリターン

(引用)
・日本証券業協会「Lesson3リスクとリターン」(外部リンク)

 

過去の平均リターンをふまえて、どの程度ブレる可能性があるか?を表したものがリスクです。商品ごとにリスクが正確に決められているわけではありませんが、だいたいの目安とされているものがあります。

日本証券業協会 Lesson3リスクとリターン

(引用)
・日本証券業協会「Lesson3リスクとリターン」(外部リンク)

 

ご自身がどのくらいの価格の振れ幅なら許容できるのかによって、組み合わせる商品や割合を決定していきます。5000万円のように金額が高いと、作れるポートフォリオの種類も多くなります。将来のポートフォリオの価格の振れ幅を狭めるためのポートフォリオ構築~振れ幅が大きくとも、高い収益率を狙ったポートフォリオの作成まで、レベル段階も細かく設定ができます。

 

少額では投資できない商品を使った運用も可能なので、より大きなリターンが期待できるでしょう。ローリスク・ハイリターンの商品があれば一番良いのですが、残念ながら世の中にそのようなオイシイ商品は存在しませんので、ご自身の取れるリスクに沿ってポートフォリオを構築していきましょう。

とはいえ、いきなりポートフォリオを組んでみましょうと言っても難しいと思うので、まずはお手本を紹介致します。

GPIFの運用方法

5000万円とは比較にならないぐらい大きな金額ではありますが、ポートフォリオを組んで運用している機関がGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)です。具体的には日本の公的年金である厚生年金と国民年金の積立金の運用を行っています。

GPIFのポートフォリオ

GPIFは国民の大切な年金の運用を任されていることから、長期的に見て安全であることと、効率の良さを重視した以下のようなポートフォリオを「基本ポートフォリオ」として定めています。

GPIF 基本ポートフォリオの考え方

(引用)
・GPIF「基本ポートフォリオの考え方」(外部リンク)

 

割合の1番多くを国内債券が占めていますが、株式・債券別に見ると、国内外合わせて株式50%:50%債券になっているのがおわかりいただけると思います。

ポートフォリオは常にこの割合が維持されるわけではなく、割合は相場状況などを見て常時見直されます。ある期間でのポートフォリオは国内債券が大部分を占めていましたが、現在はアグレッシブに株式の割合も増やして運用効率を高めています。

中身はインデックス型(指標と連動するように作られた投資信託)がほとんどで、さらに比較的運用が上手く行っていることから、インデックス投資信託で運用する際のお手本としてGPIFのポートフォリオを参考にする投資家も多いです。

 

もちろんGPIFでは運用のプロ集団が集まってポートフォリオを組成し、運用額が大きいことから個人では扱えない運用商品も扱っています。そっくりそのまま真似することはできませんが、ポートフォリオの割合は参考になるのではないでしょうか。

GPIFの運用成績

GPIFが市場での運用を開始して以降18年間の収益率は+3%です。+3%と言うと「なんだそんなもんか」となりそうですが、資産総額が160兆円あまりになりますので、+3%であってもかなりの収益となっています。
これまでの累積収益額は約67兆円となっており、GPIFの運用はまずまずと言えるのではないでしょうか。

GPIF 2019年の運用状況

(引用)
・GPIF「2019年の運用状況」(外部リンク)

 

世界最大の機関投資家であるGPIF。国民の大切な年金運用を任されている機関ですが、2018年の第3四半期では14兆円を超える損失を計上しています。

国内株式の大幅下落が響いたものですが、このように市場の調子が思わしくない時はプロが何人集まろうと損失が出るものなのです。いくらリスク管理をしっかり行っていたからって、絶対に勝ち続けられる投資はないということは覚えておきましょう。

 

とはいえ、損失が出るのはなるべく避けたいところです。GPIFのポートフォリオよりももう少し振れ幅の狭いポートフォリオを作ってみます。

ローリスク型のポートフォリオ

そこまで資産を増やせなくても良いから価格の振れ幅を少なくして、5000万円を極力減らしたくないという方は、

  • 定期預金
  • 個人向け国債
  • 先進国の債券
  • 手数料のインデックス型の投資信託

などを中心にポートフォリオを組んでみましょう。
投資初心者の方はまず以下のようなポートフォリオを基準とし、感覚を掴んでからポートフォリオの入れ替えをするのもおすすめです。

ローリスク型のポートフォリオ

定期預金及び個人向け国債からのリターンはほぼ望めませんから、ここでの収益頭は先進国の債券と、インデックス型の投信となります。先進国の債券は発行体や通貨にもよりますが、だいたい2%ぐらいの利回りが見込める債券が多いです。

ローリスクのポートフォリオで期待できる収益

5000万円を年率1%の利回りで運用すると、10年後には5523万円まで増加します。

野村證券 マネーシュミレーター

(引用)
・野村證券「マネーシュミレーター未来電卓」(外部リンク)

 

利回りが1%であっても、10年間で5000万円が5523円にまで増加します。元手となる資金が5000万円と高額ですので、その分期待できるリターンも大きくなります。さらに時間を味方につけたことで、複利の効果が発揮され、年を追うごとにポートフォリオの収益率が上がっていきます。

ミドルリスク型

ある程度の価格の振れ幅は想定の範囲内として、5000万円を元手にリターンも少し狙っていきたいという考え方の方は、ローリスク型ポートフォリオで中心になっていた商品の割合を少し下げて、次の商品もポートフォリオに組み入れてみましょう。

  • 日本株
  • 外国(先進国)株
  • 外国債券
  • REIT(リート/不動産投資信託)

REIT

日本で暮らしていく以上、基準の通貨は円ですから、為替の動きによってはドル建てで持つと最終的に損失がでる可能性があります。しかし、円建て資産だけですと円の価値が低くなった時に全体が下がってしまいますから、反対資産としてドル等の外貨を保有するのはポートフォリオを組む上で大変重要です。

間接的に不動産投資を行うREITも配当利回りが良いのでポートフォリオに組み入れてみましょう。日本の税法上、REITの管理・運用を行う不動産投資法人が、利益の90%以上を配当金とすると会社でかかる法人税がゼロになるため、積極的に配当金を出しています。だいたい3.5%~4%程の配当利回りと考えて良いでしょう。

 

実物の不動産を購入しようとすると5000万円はほとんど購入費用に回ってしまい、不動産に集中投資することになりますし、流動性の低い不動産ではリスクが高すぎます。不動産投資のよいところはREITで十分享受できますので、5000万円のポートフォリオにREIT商品を組み込むのもおすすめです。

ミドルリスクのポートフォリオで期待できる収益

(引用)
・野村證券 マネーシュミレーター未来電卓

5000万円を年間3%の利回りで運用出来た場合、10年目では1500万円以上の運用収益を上げることが出来ます。

ハイリスク型

振れ幅が大きくなる可能性もありますが、5000万円を活用して積極的なリターンを狙っていきたいと考える方は次の商品もポートフォリオ内に採用してみましょう。5000万円のポートフォリオのうち全てをハイリスク資産とするのではなく、ローリスクやミドルリスクのポートフォリオに組入れた商品に以下の商品を上乗せしていくような組み方がおすすめです。

  • 日本の中小株
  • 新興国の債券
  • 仮想通貨

ハイリスク型ポートフォリオ

日本の中小株は、マザーズやJASDAQ市場に上場している企業の株式です。売買高が少ないものだと、売りたい時に売れない流動性のリスクが高まりますので十分注意が必要です。ひとつの材料で株価が大きく動くケースが多いですから、銘柄選びは慎重に行いましょう。

新興国の債券は、発行体の信用リスクや為替変動のリスクを負うことになります。満期までの間で特段問題がなければ、金利を受け取りながら満期日に購入額面がそのまま戻ってきますが、発行体の倒産や為替の動きによっては損失が出ます。購入時の利回りが10%を超えるものであったとしても、為替が10%下落してしまえば利回りはゼロです。新興国の通貨はドルやユーロ、円に比べて変動幅が大きいので注意が必要です。

 

仮想通貨はビットコインなどに代表される新たな決済手段です。価格の振れ幅が大きいので投機的な目的で保有している投資家が多いです。短期間で売買を繰り返して利益を出すケースが多いので、あまり時間を取れない人はポートフォリオ採用を避けたほうがベターでしょう。

ハイリスクのポートフォリオで期待できる収益

野村證券 マネーシュミレーター未来電卓

(引用)
・野村證券 マネーシュミレーター未来電卓

 

運用がうまく行って、10年間で平均7%の年間利回りが得られると、5000万円はほぼ2倍に跳ね上がります。10年連続で運用が上手くいく保証はどこにもありませんから、もちろん下落することも想定の範囲内に入れておくべきです。
運用期間が長くなれば長くなるほどチャンスも多くなりますから、気長に運用しましょう。

また、ポートフォリオはずっと同じ割合で保有するわけではなく、時期によっては入れ替えが必要となります。GPIFでも同じように割合は何度も変更しています。

ポートフォリオを組む時間も無いし、ましてや入れ替えるなんて面倒くさい、下手に自分でポートフォリオを作って失敗したくない。けれど、リターンがあれば良いなと考える方におすすめなのが、次の運用方法です。

ヘッジファンド

ヘッジファンドはまとまった資金の運用先として、欧米では主流な投資先となっていますが、日本ではまだ認知度がそれほど高くなく、情報があまり無いのでここで詳しく解説いたします。

ヘッジファンドの認知度が低い理由は、ヘッジファンドが”私募”という形式を取っているからです。一般的な、投資信託は”公募”に該当し、不特定多数の投資家から出資を受けられるような形式となっていますが、ヘッジファンドは2名以上50名未満という限られた出資者からのみ投資を受け付けます。

 

不特定多数に対して募集される投資信託では、金融庁の規制が厳しく引かれているため、使える運用手法が限られています。私募の形式を取るヘッジファンドでは、使える運用手法が格段に多くなるため、相場が下がっていたとしてもリターンを得られるような運用がなされます。

本サイトでは、まとまったお金の運用に活用したい国内ファンドについてまとめた記事もございますので、ファンド選びの際には是非ご活用ください!

5000万円という大金を自分で運用するのは気が引けるという方や、ポートフォリオを組む時間がない忙しい方におすすめです。

5000万円で作るポートフォリオまとめ

5000万円を使ってどのようにポートフォリオを組んでいくかは、ご自身がどの程度の価格の変動幅なら耐えられるか?によって異なるということを解説致しました。

この5000万円を使って生活費も賄う人はローリスク型でキャッシュの比率を多めにするべきですし、5000万円は完全に運用に回せる人は、場合によってはハイリスク型でも問題ないでしょう。

資産が増えれば良いなと思うのはみんな同じですが、価値が減る可能性もあるということを念頭に、ポートフォリオを組めると良いですね。

ポートフォリオは一度組んでも、しばらくしたら入れ替えや割合の変更が必要です。5000万円と金額が大きくなると、面倒と感じる可能性もあるでしょう。
いちいち投資商品を決めて、ポートフォリオの入れ替えをするのは億劫だという人は、ヘッジファンドを選択されるのがおすすめです。

編集部員
さくら
運用に手間暇をかけられない方は、ヘッジファンドなどで投資のプロに運用を一括おまかせすることを考えても良いでしょう。

\誰かにも伝えたいと思ったらシェア/

Twitterでフォローしよう